怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
「腹が立ってつい言い過ぎた」
「感情が高ぶって思わず怒鳴ってしまった」
このように、怒りの感情で後悔をした経験ないですか?
怒ることは自分で選んでいる
「つい」とか「思わず」って、怒った後に言いますけど、それって実は言い訳なんです。
怒りを感じると反射的に言ったり行動するように感じます。
もちろん、体は怒りでいろんな反応を起こしていますが、実は最終的に『怒る』を自分で選んでいるんですよ。
僕は選択理論心理学を少し学んでいます。
以前にもブログでも取り上げましたが、私達の行動は『思考・行為・感情・生理反応』の4つに分けて考えられます。
【感情】と【生理反応】は、自分ではコントロールできにくいです。
【思考】と【行為】は、自分でコントロールできます。
次の図を見てください
人の行動を自動車に当てはめると、【思考】【行為】は前輪のハンドルでコントロールできます。
【感情】【生理反応】は後輪なので、コントロールできにくいということなんですよね。
カッとなると反射的にすぐ子どもへ「コラッー!」って怒鳴ってしまう。
これを先ほどの図に当てはめてみましょう。
【感情】→カッとなる
【生理反応】→血圧が上がる、胸がドキドキする。
【思考】→なんでいつもこの子は!
【行為】→「コラッー!」と怒鳴る
ということなんです。
これは、とっさにでる行動ではなく、自分で選択している行動。
幼い頃から身につけてきた、使い慣れた行動なんです。
自分の思考の引き出しに、いつも出しやすくしているんですよ。
日常的に使っているから、無意識のように感じますが、実は自分で選んでいるのです。
アンガーマネジメントで思考と行為を変える
だから、意識を変えれば、自分の行動は変えていくことができます。
自分の引き出しの中へ、新しい思考を入れてやるんですよ。
それがアンガーマネジメント。アンガーマネジメントすることで、新しい思考が身についていきます。
アンガーマネジメントでは、腹が立ってもまず『6秒待つ』というのが約束。
けれど、怒りの感情が沸き起こり、生理反応が起こっている最中にじっと6秒間待つのは至難の業。
冷静な判断をすることが難しいですよね。
じっと待つよりも、何かして待った方が6秒過ごしやすくなります。
アンガーマネジメントでは、6秒過ごすために『深呼吸』するといった『行為』や、自分の怒りのレベルを客観的に考える『思考』を使うといったことをしていくのです。
そのために、日頃から腹が立った時どんなことをすればいいかを意識しておくわけなんですね。
昨日は、岡山県美作県民局で人権啓発研修でアンガーマネジメントをお伝えさせて頂きました。
昨年も研修させていただいたのですが、研修担当者のかたが、「昨年から自分の部署にアンガーマネジメントを忘れないためにこの写真を貼ってあるんです。」と持ってきてくださったのがこれ。
昨年の研修担当のかたが転勤となり、「今年もいなっち先生と写真を撮って、部署へ貼っておくように」と、引継ぎされていたそうです。
なので、研修終了後に今年新しく写真を撮り直しました。
いやあ、こうやって職場でアンガーマネジメントを浸透させていこうという取り組みって素晴らしいですね。
学んだことを意識していくためには、こういった工夫も大切ですよ。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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