怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
『べき』を減らせば、もっと楽になれる!
子育て講演でしょっちゅうお伝えしていること。
受験を控えているお子さんをお持ちの親御さんは、子どもへ対して求める『べき』が強くなっていませんか?
「もっと努力するべき!」
「受験生はこうあるべき!」
しかし、親がいくら求めたところで、受験勉強をがんばるかどうかは子どもが決めること。
子どもの承認欲求を満たしてやれば、やる気が出る
講演でもよく例に出しているマズローの欲求5段階説。
ピラミッドの頂上『自己実現の欲求』は、「もっと努力したい!」「志望校合格へ向けて頑張りたい!」といった、自分の目標へ向けて努力したいとか、自分を成長させたい『成長欲求』です。
親は『自己実現の欲求』を子どもへ出さそうと「もっと頑張りなさい!」とか「そんなんじゃ志望校へ入れないぞ!」と、なんとかして子どもへやる気を出させようとしていませんか?
でもガミガミ言われて「じゃあ、僕は頑張りたい!」って、素直に心の底から湧いてくるものじゃないですよね?
先月講演させていただいた、美咲町立中央かめっこ保育園での感想で保護者のかたが良いことに気づかれています。
成長欲求のピラミッドの頂上ばかり求めてしまっているけれど、下の4つの欲求を親が毎日与えてあげると子どもは自分から成長欲求を持つ・・・という話が衝撃で、ここの話をもっとじっくり聞きたかったなあと思いました。
成長欲求ばかりアレコレ言ってれば、子どもが反発したり怒るのも納得です。
そうなんですよ。子どもに親ができるのは、下の4つの欲求を満たしてやること。
特に『承認欲求』は、大事ですよ。子どもを認める声掛けです。
特別なことや結果を褒めるのではなく、当たり前のことでも「ありがとう」「助かる」「嬉しい」といった、肯定的な言葉をかけてあげることです。
あなたは子どもへ肯定的な言葉をかけていますか?
ダメ出しや否定的な言葉が多かったら要注意!
こういった言葉が多くなる時は、多くの場合子どもへ求める『べき』が多かったり、強すぎたりしています。
子どもへ求める「こうあるべき」を減らせばいい
別の保護者の方が『べき』を減らす大切さに気づかれていました。
私はちょうど2歳(イヤイヤ期ですよね・・・)と0歳の女の子のママで子どもの怒り方について悩んでいるところでした。
特に上の子の主張がどんどん強くなって、私もどうやって対応したらいいのか、可愛い可愛いだった子どものことを可愛くないと思ってしまう日もあったりで、しんどいこともありました。
今日先生の講演をきいて、子どもに求める「べき」が私にありすぎているからこんなにしんどかったんだ!!!
と、初めて気づくことができました。
どうしても「家はキレイな方がいい」「家事をていねいにしたほうがいい」と思っていた私ですが、我が子の心の健康が一番って思うと、もう手抜きをしよう、ぐちゃぐちゃ見ない見ない!!!と気持ちを切り替えて子どもとたくさん接してみようと思います。
また、上の子に対して「お姉ちゃんになったから◯◯は一人でするべき」も、私の心のどこかにあったと思います。
上の子もまだまだまだまだ甘えたいと思うとイライラも減りそうです。
完璧なママにはなれないけど、キツく怒りすぎたときにはきちんと「ごめんなさい」を伝えて、上手に怒っていけるように日々訓練したいと思いました。
親が子どもへ求める『こうあるべき』を減らしていくことの大切さへ気づけると、子どもへイライラしたり怒る回数がグッと減っていきます。
そうなると子どもの気持ちは楽になりますし、親も楽になり相乗効果が生まれます。
しかし、『べき』を減らせば「何も言わないと子どもは受験勉強しなくなる」とか「そんなことして受験で失敗したらどうする?」といった不安がよぎるかもしれません。
子どもの人生は子どものもの。親がコントロールするものじゃないんです。
どうしても子どもへあれこれ言いたいのであれば、このブログを参考にどうぞ。
➡失敗したくない子ども!ガミガミ言う親の声掛けがやらない理由
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