怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
前回のブログでは、次男の名言を紹介しましたね。➡センター試験の失敗が幸せ?言葉の力で思考と行動を変えた子ども
子どもが親へ弱音を吐くことも大切
すごく立派な考え方ができるようになった次男ですが、実は不器用なんです。
なんでも器用にこなす長男とは違って、何かと時間をかけてじっくり取り組まなければできないタイプ。
今はスマートになりましたが、中学生までは丸々してぽっちゃりタイプ。中学3年間は吹奏楽していて、長男が通っていた高校の吹奏楽部顧問の先生からは「球体くん」って名付けられてましたから(笑)
そんな次男が幼稚園のときのこと。次男はすごくなんでも一生懸命に取り組むのが取り柄ですが、なんせ丸々ポチャポチャなため、運動ではみんなができることがなかなかできない。
どんなに頑張っても同じようにできない次男が家に帰って妻へこんなことを言ったんです。
「みんなには簡単にできても、ぼくには難しいんじゃ!」
この言葉が言えて、本当によかったなあと今更ながら思いますね。なぜなら、自分の本当の素直な気持ちを親へ言えるって大切なことだからです。
僕たち夫婦はその言い方が可愛くて、ちょっと笑ってしまいましたが「そうかそうか~。難しいんじゃな~。いいんだよ~。」など返していたと思います。
もしこのときに「そんなこと言ってあきらめずに、頑張ってごらんよ!」なんてことを僕たち夫婦が言っていたら、きっと真面目な次男はさらに自分を追い込んでいたでしょう。
さらに、できない自分を責めたり、友だちと比べて自分は劣っているという気持ちが強くなって、自己肯定感が今よりも低くなっていたかもしれません。
子どもが弱音を吐くことも大切なことなんですよね。
家でダラダラする子どもは正常
妻はスクールカウンセラーで僕は講演や研修の合間に、産業カウンセラーとしても活動しています。先日、妻とこんな話をしました。
僕「できないときには『できない』を言えるとか、『助けて』って言える人と言えん人の差は大きいよなあ。それを言えない人が追い込まれてカウンセリングにやってくることが多いって思わん?」
妻「そうそう。それはすごく大事よ。これって、子どものころから親がどんなふうに関わってきたかで大きな差が出てくるね」
努力をすることは大切なことですが、努力を認めてもらうことはもっと大切。
「頑張れ!」って言うことは簡単。でも、子どもが頑張っているのに「まだまだ」だとか「もっとできる」を簡単に言うのは、気を付けたほうがいいですよ。
親の知らないところで、子どもは努力してますし、子ども自身は努力とは思ってなくても、毎日学校へ通うだけでも頑張っていることになるんです。
子どもが家に帰って来たとき、カバンをリビングに置いたまますぐにテレビつけて寝っ転がってもいいじゃないですか。
そんなことが自由にできる家庭があることが、とっても幸せなことです。
「自分にはもうできない」「困っているから助けてほしい」を親へ遠慮せずに言える子どもにするには、家に帰ってダラ~ってできているかが重要。家が安心安全の場であることですね。
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