相手に伝わる工夫をせずにおいて、子どもを怒ってはダメ!
岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
中学生や高校生へ講演する機会があります。「うちの生徒の中には、聞く態度が良くない生徒や反応が鈍い生徒もいるので、失礼な態度をとるかもしれません。」と、講演が始まる前に先生から伝えられることもあったりします。
でももともと中学校教師だったので、思春期真っただ中の子どもたちの態度や様子は想像がついて、そういったことも想定内です。
ずっとうつむいている生徒や、面倒くさそうな態度の生徒を見ると、教師だった時の気持ちがメラメラと沸き起こって、「なんとかして聴かせてやるぞ!」と思ったりしたこともありますが、今はそういうことで一喜一憂しないようにしています。
実は、聞いていないような態度の生徒も、講演会後の感想を読んでいたら、すごく良く考えながら聞いていたんだなあってこともあるんです。
思春期の子どもたちって、自分のことを客観的に見つめる力が身についてきますから、自分のことを振り返ったり、いろんなことを考えられるようになっているんですよ。
でもそれは「聴いていますよ」という態度に表れていないことも多いのです。
ところが、親や教師は目に見える『態度』のほうが気になって、「何だその態度は!」「人の話を聞くときは目を見なさ!」など、すぐに上から目線で偉そうなことを言いがちです。
一方的に偉そうな言い方をされると、子どもも素直になれず、さらに聞きたくない態度を出してしまい、また親や教師から小言を聞かされるという悪循環にハマってしまうんですよね。
高校生の心へ響いたアンガーマネジメント
先日講演させていただいた、兵庫県立但馬農業高等学校の全校生徒の皆さん。
寒い体育館の中だったも関わらず、すごく真剣に聴いてくれている生徒さんが多かったんです。それは、感想を読んでいても実感しました。
怒りの燃料、全てあてはまってました。
病んで家に帰りづらくなったり、教室に入りづらくなったり・・・、年頃なのか色んなことがあります。
自分を傷つけたり、モノに当たったり、まさに私だ!ってきいててあてはまることだらけで、今後の参考になりそうです。
こうやって、自分自身のことを真剣に振り返って考えてくれています。嬉しいですね。
こういう感じの講演会って難しいことばかり教えられるイメージだけど、稲田さんの講演は伝えたいことがストレートに伝わってきたので、あっという間に時間が過ぎていきました。
本当に自分にとってとても大切な講演でした。
この感想のように、伝えたいことを難しく言わないことも大切です。
子どもへ伝えるときの3つのポイント
僕が子どもへ大切なことを伝えたいときの3原則。
①簡単な言葉
②表情豊かに抑揚をつける
③自分の経験や失敗談
まあこれは、大人へ伝えるときも同じなんですけどね。
とっても大切な内容を、難しい表情をしながら難しい言葉で淡々と伝えられたらどうですか?
僕はたいてい途中で夢の中に入っていきますよ。大人も同じですよね。
だから子どもへ伝えるときは、難しいことを分かりやすく伝える工夫をまずは親や教師は意識しなくちゃいけないと思います。
そういった工夫をせずにおいて、「ちゃんと聞きなさい!」なんて、偉そうなことを言っちゃあダメですよ。
相手に伝わるスキルも学んでおきましょうね。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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