岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
娘と妻がベビー用品専門店へ行って帰って来たとき、ちょっとかわいそうな子がいたと報告がありました。
抱っこしてと言う子どもへ母親は?
娘「今日なあ、〇〇屋ですごい親がおったんよ。」
僕「へえ~、どんな親がおったの?」
娘「小さい子どもがすごい泣きながらお母さんに向かって『抱っこしてー!抱っこしてー!』って、私たちが買い物している間、ずーっと『抱っこしてー!』って、泣いて叫んでたんで。なあ、お母さん。」
妻「そうそう、20分くらいは泣いてたなあ。」
娘「そのお母さんは、『抱っこはダメ!歩いて!』ばっかり。お母さん一人で大変なのかと思ったけど、そばにはおばあちゃんらしき人も一緒にいて買い物してた。けど、そのおばあちゃんも全然子どもに反応してなかったんよ。」
僕「えー!マジかー!?やばいなあ。」
妻「そうそう。かなり異様な光景だったわ。あの子どもの将来が心配だわ~。」
前回のブログ思春期に逆ギレする原因!子供に基本的信頼感が育っていないで書いた『基本的信頼感』。
これを育むためには、親が子どもの要求に応えてやることが必要なんです。
子どもが「抱っこしてー!」って言った時に、可能な範囲で応えてやることで子どもは親を信じることができ、そこで親子の間に基本的信頼感が生まれるということ。
抱っこは子どもの心へ栄養を与えてくれる、とっても大切な行為なんです。心の土台ですね。
お母さんが一人ならば、どうしようもないこともありますが、おばあちゃんも一緒だったのに抱っこしてやらないというのはとても心配です。
そのお母さん自身が自分の親との基本的信頼感を築くことができていない可能性があるかもしれません。
頭の悪い子どもが育つには理由がある
今回の出来事を聞いて、以前なにかの本に書いてあったことを思い出しました。
子どもが電車の中で「バナナがほしい」とお母さんへ何度も言う。
お母さんは「バナナはない!」の一点張り。
この親子のやり取りを見ていた作者は「こうやって頭の悪い子どもは育つのです」と。
バナナがないことは事実ですが、「家に帰ればバナナはあるから今は我慢しようね」とか「電車を降りたらお店でバナナを買おうね」とか、何かしら子どもへ伝える工夫ができますよね。
子どもへ「バナナはない!」でしか伝える手段がないと、子どもは納得ができないので何度もバナナがほしいことを言い続けます。
こういうやり取りばかりを続けることで、子ども自身も伝える工夫をすることなく、ただ自分の要求を何度も繰り返すだけになるわけです。
作者が「こうやって頭の悪い子どもは育つのです」と言ったことが、納得できませんか?
親が考えなければ、子どもだって考えないということですよ。
今回紹介した親子も、「抱っこして!」「ダメ!歩いて」の繰り返し。
さらに良くないことに、親はイライラしますし、子どもは不安が募ります。
どう考えても健全な成長につながることはないですよね。
世の中の親御さん、どうか出来る範囲でいいので、子どもの要求に応えてやってくださいね。
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