怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
前回のブログ叱るのは難しくない!タイミングを逃さず伝わるコツからの続き。
子どもへ叱った意味を伝えるために、上手に叱るよりもっとも大事なことがあると、教師時代に気づかされたことがあります。
それはいったい何だと思いますか?
では、いよいよその答えの発表!
先生に叱られても素直になれる理由とは?
ズバリ!『聴く』ということ。
教師をしていたとき、中学校3年生の女子生徒からこんなことを言われました。
「稲田先生なら怒られても素直に聞ける」
その理由を聞くと
「稲田先生は、私たちの気持ちもちゃんと聞いてくれるから」
と、その女子生徒は言ったのです。
なるほど!そういうことなんだ!当時改めて、生徒から気づかされましたね。
日頃から、生徒の言い分や言葉には耳を傾けておくことを自分なりにしていたつもりでした。
また叱る場面でも、叱った後に言い分を聞いたり、フォローを入れることも心がけていました。
それが生徒には伝わっていたのでしょう。すごく嬉しかったですし、自信にもなりました。
聴くときには自分のフィルターを外す
『聴く』という行為。
意外とやってるつもりで、できていない人が多いです。
これはカウンセリングを学んで自分も気づけたことなんですが、人の話を聴いているとき、知らずしらずのうちに自分だけの『フィルター』を通して聴いています。
例えば友人から次の言葉を言われたら、あなたはどんなことを想像しますか?
「今日食べた醤油ラーメン美味しかったよ」
醤油ラーメンといっても、人それぞれイメージが違うでしょう。
・スープの色は?
・出汁は?
・乗っている具材は?
・麺の種類は?
ところが、「へえー、醤油ラーメンかあ。スッキリさっぱりしていいよね」
こんなふうに、自分のフィルターを通して判断しているので、聴いたときに自分勝手な判断をしがちなんです。
本当は、とんこつ出汁で背油入りのこってりスープかもしれません。
さらに、相手が子どもだったり、部下だったりすると、良かれと思ってアドバイスしがち。
「醤油ラーメンなら、〇〇のほうが美味しいよ」
言う側は、『美味しい醤油ラーメンを食べられて満足だった』ということを嬉しくて伝えたいだけなので、余計なお世話ですね。
もっと良くないアドバイスもあります。
「私が若い頃は、醤油ラーメンと言えば〇〇へ行ったもんだ」
こうなってくると、『聴く』ということから外れて、最終的には自分の言いたいことを押し付けているだけ。
相手が言いたいことを察知する。
そのためには、自分だけの『フィルター』を外して聴くという意識を持つ。
それが『聴く』ときの大切なポイント。
察知するのが苦手なら、「へえー!」「そうなの!」「おいしそう!」とか、相手に相づちを打って、共感しておくだけでも十分ですよ。
日頃から、共感する姿勢をもって子どもや部下との信頼関係を築いておく。
それができていてこそ、叱られても受け入れることができるのです。
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