怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもを怒る必要性はないことについて度々書いていますが、怒る必要性はないにしても、どうしても叱る必要がある場面もありますよね。そんなとき、言葉の使い方を意識していますか?
以前にもブログへ書いた内容ですが、リメイクしてお届けします。
一方的に怒られるだけでは納得できない
大学生のときに引っ越しアルバイトをしたことがあります。A社とB社両方経験したんですよね。
そのときの、従業員の対応がA社とB社で大きく違ってたんです。
まず、A社。従業員のかたが、梱包の仕方から持ち方まで、親切丁寧に教えてくれました。僕も経験を積んで上手になってきたとき
「稲田君はすごく上達して、仕事も先を読んでやってくれるから助かる」と、従業員のかたから言われたんです。
嬉しくてモチベーションも上がり、さらに頑張ろうって気持ちになってました。そんなやる気に満ちて充実していた矢先、引越し作業中に大けがを負ってしまうのです。
そのときのことを書いたブログはこちら➡自分に起こることをプラスにすれば幸せアップ
かなり衝撃的な内容なので、自己責任で読んでくださいね(笑)
ケガの影響でアルバイトができなくなり、A社を辞めました。ケガが治ってからは、別のB社がアルバイトの募集をしていたので、そこへ行きました。
A社での経験があるから、自分ではそれなりに自信もっていたのです。ただ、いくら経験あるからといっても、初めてのB社。ある程度は具体的な指示もしてほしいのですが、あまりない。
ある日のこと。ドライバーと僕二人でトラックに乗っていました。声を掛けづらいタイプのドライバーで会話もほとんどなし。
当時の僕は今ほど社交的でなかったですし、威圧的なタイプの人にはビビってしまって、何も言葉が出なかったんですよね。
ドライバーは依頼先の家がよくわからないみたいで、いったんトラックを停めて歩いて家を探しに行かれました。
とりあえず僕はトラックで待機。ドライバーが戻ってきたとたん
「おい!おまえ何やってんだよ。俺が家探しに行ってるのに、なんで乗って待ってんだよ!」
僕はすぐ謝りましたが、まさか一緒に探しに行かなきゃいけなかったとは思いもせず、かなり動揺してしまいました。
今思えば、ドライバーを追いかけて「僕も手伝いましょうか?」の一言を言えばよかったのでしょうね。でも、あの頃の僕にはそこまで機転が利くことなかったのです。
「探しに行くぞ」とか、一言でいいから言ってくれればいいのにって、なんだかすごくモヤモヤして不満だけが残ったのでした。
叱るときは相手が納得のいく伝え方をする
叱り方の研修をするときに必ず伝えることがあります。
「相手を一方的に責めない、相手を傷つけない態度や表現にしましょう」
「気持ちや感情は主語を『私』にして伝えましょう!」
「具体的で実現可能性の高い提案をしましょう」
今回の引越しでの件も一方的で、何をどうしたらいいかが伝わってきませんよね。ドライバーの感情をぶつけられただけです。
「俺が家を探しに行ったのだから、一緒に探してほしかった。次からはこういう場面では一緒に家を探してほしい」
例えばこういった言い方ができれば、僕も納得できたかなと。
これは、子どもを叱るときも同じです。親の感情をただぶつけるだけでは、不満しか残りませんからね。
子どもが納得してくれたら親は感謝を伝える
子どもに親が叱ったとき、「次からこうしてほしい」という提案をしますよね。
提案を子供が納得して受け入れることが大切です。
「わかったの?」
「わかったよね?」
「叱られたらなんていうの?」
こういった、親主導、親の都合で終わらせるのは良くないですね。子どもは納得してませんから。
子どもの気持ちをよく聞いたうえで、子どもが本当に納得できているかどうかを確認しましょう。
もし納得できていないようなら、いったん終了。そっとしておくことも必要。
子どもが本当に納得できたのなら、最後に親はこう言いましょう。
「わかってくれてありがとう!」
言葉はただの伝達手段だけじゃなく、相手への贈り物だとも思うんですよね。
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