怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
前回のブログで引越しアルバイトで叱られた嫌な思い出について書きました➡子どもが納得できる叱り方とは?親の伝え方でやる気は変わる
引越しといえば、僕は教師時代に校舎新築で引越しを3回経験しています。4年前の今日あたりは、授業の合間や放課後を使って毎日引越しに向けて美術室の荷造りに追われていましたねえ。
私は私のままでいいと中学生が言えるか?
新校舎への引越しが迫り、毎日忙しくて余裕のない日々を送っていたころ3年生のあるクラスが最後の美術の授業を終えたときのことでした。
最後に生徒が号令をかけるとき、突然ある生徒が手を挙げて僕の前に来たのです。なんと3年間のお礼のメッセージを読んでくれたんですよ。そのメッセージの一部を紹介します。
私はよく自分の作品を凝りすぎて、とても時間がかかってしまうことがよくありました。
けれど、稲田先生は認めてくださいました。
私は私のままでいいんだと思いました。
時間がかかってもいいから、自分らしい作品を作っていきたいと私は思います。
思わず涙がこみ上げてきましたが、卒業式まで涙はとっておこうとなんとかガマン。もう感激で胸がいっぱい。
さらに、嬉しいのが「私は私のままでいいんだ」と生徒が思ってくれたことです。生徒の成長を感じられ、とても幸せなひとときでした。
当時を振り返ると、作品が上手に仕上げられたからという『条件付き』で生徒を認めるのではなく、『無条件』で生徒を認めることもできていたんだなあと思います。
本当の自己肯定感は根拠のない自信が必要
『自分は自分のままでいい』と思えるようになったときが、本当の自己肯定感と言えるのではないでしょうか?
『条件付き』で身についた自己肯定感は、偽物の自己肯定感だと思うんですよ。そういう自己肯定感は、条件を満たせなくなったときガラガラーといとも簡単に崩れ落ちてしまいます。
勉強ができる、運動ができる・・・、それも大切ですが、本当の自己肯定感を身につけておかないと、困難にぶち当たったときに乗り越えていけなくなっちゃいます。
でも、『無条件』の自己肯定感を持っていれば、は少々のことではくじけません。根拠のない自信があるんです。だから失敗を恐れません。
子どもの存在そのものを認めればいい
そして我が娘も、自分は自分のままでいいという気持ちがとても強いです。当時、中学2年生だった娘。
テスト勉強を早々と終えて寝ようとしてるので僕はこう聞いたんです。「あれ?もう寝るの?」
すると娘はすかさず切り替えしてきたんです。「寝ないと、テスト中に眠たくなる。」
いやあ~、一本取られちゃいました。テストの出来より、テストで寝ないことを優先した娘。娘らしくて、大笑いした思い出があります。それ以上何も言えませんでした。
「健康で楽しく学校へ行っているならいいや」ということくらいしか娘には求めていませんでしたが、おかげで健康に高校3年間も過ごすことができ、来週は卒業式を迎えます。
我が家は子育ては『自発的な成長をサポートする』をずっと貫いてきましたが、やっぱりこれでよかったと思ってます。
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