岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
昨日、真庭市立久世中学校勤務時代の教え子がわざわざ会いに来てくれました。
「稲田先生はとにかく印象に残ってて、ときには美術道具を出すこともなく50分間先生の話だけで終わったことがありましたよね?」
いやあ~、お恥ずかしいながら、そういえばそんなときもありましたよ。今の教育現場では、こんな自由な授業はできないのかなあ?
さて、その教え子ですが、今は二人の子どものお母さん。
彼女とは3年間持ち上がった学年でしたが、一度も担任をしたわけでもないのに僕のことを印象深く覚えてくれていたのです。ありがたいことです。
話をする中で、子どもへの関わりかたの話となりました。
兄弟がひがんだり落ち込んだりしないためには?
兄弟は仲いいのだけれど、兄の得意なことを褒めると弟がひがむし、弟が得意なことを褒めると兄がひがむとのこと。
兄弟を比べているわけじゃないし、良いところを褒めてあげようとすると、弟は「どうせ僕はお兄ちゃんのようにはなれないし」と言うし、兄は「弟はいいなあ。僕はそんなふうにはできない」となってしまうそうです。
そこで僕は次のように言いました。
「落ち込んだり、ひがんだりしたときに、『あなたもいいところがあるんだよ』って、すごく反応して関わってないかな?」
それはビンゴだったようで、「たしかにそうです」とのことでした。そこで僕が伝えたことは次の内容。
「子どもは落ち込んだりひがんだりすると、お母さんが自分のことに注目してくれて関わってくれるということを学んでいるんだと思うよ」
じゃあどうしたらいいのか?
子どもが落ち込んでも過剰に反応せず、気持ちを受け止めるだけでいいのです。
そして、子どもを過剰に褒める必要もないのです。
彼女は、子どもの良いところをしっかり褒めれば、子どものモチベーションとなると思い、一生懸命に褒めていたそうです。
子どもの努力が見られれば、自然なかたちで「頑張ったね!」で充分伝わります。
過剰な褒め方は、褒めなければ行動しないことにつながっていく可能性があります。
その逆に、叱らなければ行動しないということも可能性があります。
行動の目的を考えると人生が変わる
アドラー心理学では、『人の行動には全て目的がある』とのべられています。
今回の兄弟のように、『落ち込む』という行動も『親の注目を集める』という目的があるからなんですよね。
怒るということも、誰かから『怒らされる』のではなく、自分で『怒る』を選んで使っているのです。
怒るという行為は『出し入れしやすい道具』とも言いますから。
だから自分の今の状況について、『何を目的に行っているのだろうか?』と、自分へ問いかけてみてはいかがでしょうか?
必ず答えが見つかるわけじゃないでしょうが、少なくとも「人のせいで、今こうなった」という気持ちから離れるきっかけになると思います。
人のせいでもない、出来事のせいでもない、自分の人生は自分のものだという気持ち。
こういう気持ちになっていけば、子どもへイライラすることも減りますし、自分らしい生き方へとつながっていくと思いますよ。
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