岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
以前のブログ自己肯定感の高い子供とは?根拠のない自信を育てることで、『条件付き』ではない『無条件』で子どもを認めてやることが、『根拠のない自信』へとつながっていく。それが子どもの自己肯定感の高さへとつながっていくと、お伝えしました。
では実際に『無条件』で子どもを認めてやるって、どうやってすればいいのでしょうか?
子どもの当たり前の行為に感謝や喜びを伝える
それはとってもシンプルで簡単!
親は子どもへ『感謝』や『喜び』を伝えるだけでいいんです。
「ありがとう!」「助かる!」「うれしい!」この3つの言葉をいろんな場面で子どもへ伝えていくだけ。
もちろん、それ以外にも褒めることがあれば、褒めてやればいいんですよ。ただ、子どもが成長してくると褒める場面が減ってくるんですよね。
でも、感謝や喜びを伝えるのであれば、ちょっとした子どもの行動でも言えるんです。
僕が教師時代に心がけていたことが、ごくあたりまえの子どもの行動にも感謝を伝えるということ。
例えば、教室でプリントの回収場面。いつも一番後ろの席の生徒が集めてくれます。その生徒にほめるといっても、毎回のことですからなかなかほめにくいですよね。
でもそんな時でも「ありがとう」「助かる」「うれしい」は、すぐ使えます。集めてきてくれたプリントを渡されるとき「はい、ありがとう」と言うだけ。
これは、ごくごく自然な流れで言えます。教師も生徒も自然なやり取りです。子どもが面倒くさそうにプリント集めてきても、言うことができます。
集めてくることは当たり前の行為。でも当たり前の行為にこそ、感謝や喜びを伝えてやればいいんですよ。
褒めてもらうことが目的ではなく、誰かの役に立っている実感が大切
ほめる部分はなくても、相手を認めることにつながります。子どもは誰かの役に立っていると実感できればいい。
そんなことじゃ、言われたほうはたいして大きな喜びもないし、モチベーションも上がらないのではと、疑問もわくかもしれませんね。
実は、そこが重要な部分なんです。なぜなら、先生からほめてもらうために行動するのが目的ではないからなのです。
自分の役割だから、その責任を果たす。そして、その役割を果たすことが、誰かの役に立っていると実感できればいいのです。だから「ありがとう」と感謝が伝わればいい。
ところが、ほめてもらうことを目的に行動する子どもは、教師の見ているところで良い行動をし、教師が見ていないところでは良い行動をしないのですよ。
床に落ちているゴミを拾って、「先生、いいことしてるじゃろ?」という子どもじゃいけませんよね。
教師が見ていなくても、ゴミを拾える子どもであってほしいです。
『無条件』で子どもを認めてやるというのは、子どもが何か特別なことをしたから認めるのではないってこと。
人からほめられるからじゃなく、当たり前の行為のなかで、人の役に立っていることを自分で感じられていればいいんですよね。
子どもの良かった行動を具体的に伝えると効果的
また、当たり前の行為に子どもがプラスの行為をしてくれたりすることもあります。
そういったより良い行動をとったときはチャンス!子どもの良かった行動を具体的に伝えて、感謝や喜びを伝えてみましょう。
「プリントをそろえて集めてくれてありがとう」
「プリントをそろえてくれているから先生は助かるよ」
「プリント渡してくれる時に『お願いします』って言ってくれるから、うれしいよ」
できていない部分を指摘するよりも、できている部分を認める意識するんです。学校現場でも、子育てでも、親や教師はついつい子どものできていない部分に目がいきがち。
もちろん、できないことができるようになったほうがいいですよ。
しかし、ダメ出しばかりされてモチベーションは上がるでしょうか?
仕事をしていて、上司からダメ出しばかりだと不満のほうが出てきませんか?子どもだって同じですからね。
さて、いろいろと書きましたが、一番大切なことは何か?
それは子どもが『存在してくれている』ということを認めることじゃないでしょうか?
子どもが元気で過ごしてくれていることに、親は感謝と喜びを感じているってことなんです。
今まさに、孫のひなちゃんへ関わりながら『存在してくれている』ということの大切さを身に染みて感じていますよ。
孫の記録子育てカウンセラーいなっち先生夫婦の孫育て奮闘日記もご覧くださいませ。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
子どもから大人まで、岡山発どこへでも
研修や講演のご相談はお気軽にどうぞ!
数人の子育て座談会から企業研修まで対応
企業での社員カウンセリングも対応
お問い合わせはこちらへ