怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子供が突然部活を辞めたいと言ったらどうする?
現在、専門学校生の娘が高校1年のときのこと。ちょうど3年前の今の時期だったと思います。
突然「部活を辞めたい。他の部に入る」との衝撃発言!
今でこそ、講演で「子どもの人生は子どものもの」と伝えていますが、この時は思わず親としての本音が出てしまったのです!
「母親なんだから、ここで何とか言ってやらないとだめだろ!」
なんと!娘には言いたくないので妻へイライラをぶつけるという、サイテーな父親。
しかし妻は、僕がお酒を飲んでいたから、特に何も反応せずにスルー。
アンガーマネジメントでは、『変えられないこと』で『重要でない』ことに対しては、スルーが一番いいのです。
妻にとって、『夫は変えられない!』さらに『夫の発言は重要でない!!』と判断したわけです。
さらに「酔いが冷めたら娘に対してもっと冷静になれるだろう」と思い
妻は僕に「はいはい」と言って別の部屋へ行ったのです。
きっと妻は言いたいことがあったでしょうが、今言ったら「売り言葉に買い言葉が始まって時間を無駄にしてしまう」と判断したのでしょうね。
結局、娘は吹奏楽部から陸上部マネージャーへ転部し
後日、新しい部活でイキイキと活動する姿を見て、夫婦でニンマリと喜んだのでした。
親の自己満足を満たすために子供を励ましてはいけない
娘は、長男と次男の影響で中学校から吹奏楽を始め、高校でも頑張ると意気込んで入部したのですが、
「別のことをしてみたくなった」と、あまり未練もなかったようです。
しかし、僕の本音は『寂しさ』があったのです。
なんせ夏といえば、全日本吹奏楽コンクールへ向けて、長男のときから8年間ずっと親も子どもも必死でしたからね。
毎年、この時期はハラハラドキドキ、泣いたり笑ったりを繰り返していました。
全国への出場を決めたときの喜びを知っているので、娘がそこまで行けなくても、コンクールの感動を味わいたかったのです。
親というのは、子どもの頑張る姿を見て幸せを感じます。
ところがそれは、子どもにとって不幸せになってしまうこともあるのではないでしょうか?
頑張っている子どもが頑張れなくなったとき、
「頑張れ!まだできる!」
「お前の力はそんなものじゃない」
励ましで言っているつもりが、実は、親の自己満足だけになっていることもあるのです。
僕もそういう気持ちが娘に対してあったのでしょうね。
もちろん、それで子どもが頑張ってよかったなあということもありますが、親の強制でさせるよりも、子どもに決めさせた方がいいです。
子どもは、自分で人生を考え、自分で歩いていけばいい。
途中で進路変更もありだと思います。
娘は今まで経験したこともないマネージャーを体験してみて、また何か新たな世界が広がればきっと娘にとってもプラスになるはず。
と、当時僕は数日後からそう考えるようになりました。
実際、娘は部員の役に立っていることにやりがいを感じて、楽しそうに部活のことを話してくれていました。
「ああ、あの時妻には失礼なこと言ったけど、娘に任せて良かった」と改めて実感しましたよ。
子どもがやっていることを「やめたい」と言ったとき、親の価値観を基準にした一方的な言い方はやめておきましょうね。
子どもの人生は子どものもの。
子どもの判断が間違いだったのか?正しかったのか?それは子ども自身が後でわかること。
間違いだったのなら、またそこから這い上がっていく子どもを応援してやる。
それが親の幸せではないでしょうか?
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