岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
怒りのもとになる燃料を、気づかないうちに貯めていませんか?
自分の理想ばかりを子どもへ求めていませんか?
自分が正しいと思い込んでいませんか?
自分の怒りの正体に気づいた小学生
先日講演させていただいた、岡山県津山市立南小学校の5,6年生&保護者。児童の皆さんの感想が届きました。
笑ったり楽しんだりしながら、とっても積極的に学んでくれ、感想にも喜びがいっぱい書かれています。その中で印象的だった感想を紹介します。
自分はいつも「こいつ」のせいでキレていると思ったのに、人それぞれの「べき」が大切だとわかってビックリしました。
自分の理想の、こうある「べき」をだれもが持っているけれど、現実に起きる出来事が理想の「べき」と違うとギャップが生まれます。そのギャップが大きければ大きいほど、人は怒りを感じるのです。
だから、この「べき」こそが、怒りの正体なんですよね。
自分の怒りの原因を人のせいにしていたら、いつまでたっても怒りに振り回され続けます。
さきほどの感想を書いてくれた小学生は、「こいつ」という他人のせいにするのではないことや、人それぞれの「べき」の違いを大切にすることに気づいてくれています。
ぼくは、いな田先生の話を聞いて分かったことが3つあります。
(中略)
3つ目はべきです。
僕は友達のべきをばかにすることが多いからです。
やられた友達のひょうじょうは、かなしい顔をしています。
ぼくはなぜきずかなかったのだろうと思っています。
これからは先生の言われたとうりに、こう動したいです。
自分の「べき」が正しいと強く思い込んでいると、他人の「べき」を許容できなかったり、バカにしたりということにもつながります。
こうやって自分の行動を振り返って、これからに活かそうとしてくれている子どもの前向きさに感動します。
怒りのメカニズムを知れば自分も他人も理解できる
「べき」が怒りの正体と書きましたが、同じ出来事でも強く怒りを覚えるときもあれば、軽く流せるときもありますよね。
怒りが起きるきっかけが「べき」の違いで、その前に怒りの燃料が貯まっているかどうかが、怒りの強さに影響するのです。
これについては、怒りが生まれるメカニズムとしてライターに例えて伝えています。
ライターのとき、とてもわかりやすかったです。
そして、いなっち先生の話やじこしょうかいもおもしろかったです。
親がいらついていたら「ねんりょうがまんぱん?」と聞いてみます。
ライターの炎を怒りだと思ってください。炎を燃やすためには燃料が必要ですよね。
その燃料となるのが、「悲しい」「苦しい」「疲れた」「嫌だ」「不安」「空腹」「眠たい」・・・など、ネガティブな感情なのです。
これらのネガティブ感情が燃料として、いっぱい貯まっていると、「べき」の違いによって怒りの炎は簡単に着火してしまいやすくなります。
こういった怒りの生まれるメカニズムを、小学生がしっかり覚えてくれていたのですよ。とっても嬉しいです!
今回は保護者のかたも子どもたちと一緒に聴いてくださっています。
アンガーマネジメントは、親子で学べば効果は倍増しますよ。
一緒に聴くことができなかった親御さん、ぜひお子さんからアンガーマネジメントのことについて教えてもらってほしいですね。
以前、僕の講演を聞いた子どもが家に帰って親へ伝えたとき、大きな変化が生まれたお母さんと、その正反対の対応をされたお母さんがいらっしゃいました。
このことについては子育ては聴く!子供から聞いたアンガーマネジメントで母親に変化で書いていますので、ぜひご覧ください。
当時のブログを今読んでみると、結局は親がどう受け止めるかが大きいなあと思います。
いくら良いことを学んでも、親がそれを否定してしまったらダメですよね。
親が自分の「べき」にこだわり続けていたら、いつまでたっても怒りの原因は自分以外にあると思い続けてしまいますから。
今年は新型コロナウイルスの影響で、講演会が例年よりも減っていますが、それぞれの学校で工夫をされて開催してくださっているところもあります。
こんなときだからこそ、アンガーマネジメントを親子で学ぶことに意義があると思いませんか?
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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