岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
【子どもをいつでもサポートできる体制づくりが親の役目】
5年ほど前のことですが、当時高校生だった次男が「専門書の多い本屋へ行きたい。」と言ってたので、2人で大阪へ行きました。
子どもが学びたいと思うことが本来の勉強
京都で大学生だった長男も大阪で合流し、せっかくだから今日で会期終了の『肉筆浮世絵 美の競艶』を観に、大阪市立美術館へ立ち寄ったときのこと。
子どもが小さい頃に美術館へ連れて行ったことがありましたが、走り回ったり退屈してぐずったり・・・、「こりゃ、子どもと美術館なんてムリだな。」と、当時はあきらめていました。
そんな長男と次男も、すっかり大きくなってじっくり鑑賞していました。
「成長したんだなあ!」と、感心したものです。
さらに当時長男は、大学で映像の勉強真っ只中で、映像とアートを融合させる分野にとても興味があるらしく、すごく興味深く作品に見入っていました。
現在も、映像を使った最先端の仕事をしていて、例えば京都水族館の『ぬめぬめワールド2020~世界最大級の両生類は鴨川にいた!~」2020年9月9日(水)~12月27日(日)開催』に関わっています。
京都水族館ウェブサイトの説明によると
人の動きに合わせて映像が変化する映像技術と、森の香りや自然の音を駆使して、オオサンショウウオが生息する自然溢れる鴨川上流を再現した空間演出、怪獣図鑑風にデザインしたユニークなパネルで、生息の歴史や環境などを紹介するなど、まだまだ謎が多いオオサンショウウオの生態に触れることができます。
映像が映し出されるエリアを昨年の1.5倍の広さに拡張し、床一面に何頭ものオオサンショウウオが足元を「ぬめぬめ」と動くようすのほか、新たに水面で息継ぎをする姿や大きな口を開けてあくびをする姿など迫力あるシーンを追加しました。自然の中でオオサンショウウオに出会うかのような感覚を体験することができます。(京都水族館ウェブサイト)より引用
子どもの頃はアートになんて興味のなかった長男ですが、映像の勉強をしていくなかで自然と興味を持つようになりました。
映像とアートの融合をさせるためには、アートの勉強が必須だと自分から感じたようです。
自分から学びたいと思うことこそ、本来の勉強のあるべき姿ですよね。
子どもへあれこれ言わないほうがいい
さて話を戻しますが、本来の目的を果たしに堂島アバンザにあるジュンク堂書店大阪本店へ行きました。次男はこのような本を買いました。
なにやら、難しげな微生物関連の本を買いました。僕が読めば、きっと3分で深い眠りへ吸い込まれそうな本(笑)
僕「いつから、微生物に興味もったの?」
次男「中学校のとき、産休代理できた年配の理科の先生が『プラスチックを分解できる微生物がいたらいいなあ』と言ったので、自分で調べてみたら、実際にいることがわかって、そこからすごく興味が沸いてきたかな。」
僕「なるほど。それと、今の勉強に対する姿勢は小学校4年生のときの先生との出会いも大きいよね。」
次男「うん。それもある。それから、高校の先生が自分のやりたいことをしっかり応援してくれてサポートしてくれるのも大きい。」
小学校から高校まで、いろんな先生との出会いがありましたが、次男は出会った先生から『素直に学ぶ』という姿勢がありました。
こういった姿勢になったのはなぜかと考えてみると、我が家では子ども達へ勉強や進路について、あれこれ指示を出したり、不安を伝えたりと言ったことをほとんどしていないことかなと思います。
できるだけ、子どもがやりたいことをさせてきました。
長男は興味あることにのめり込むタイプですし、次男はゆっくりペースでコツコツ自分の興味あることへじっくり取り組むタイプ、長女は勉強よりも人から可愛がられて人間関係を上手に築けるタイプ。
子どものタイプに合わせて無理強いさせなかったので、子どもが自分から学ぶ姿勢が身についてきたように思います。
結局次男は、高校生のときに興味を持っていた微生物から、栄養へ、そして今は自分のやりたいことが見つかって税理士の道へと落ち着きました。
時間はかかっても、子どもが納得できるようにサポートし続けてきて、本当に良かったなと思います。
僕たち夫婦は、子どもを小さい頃から英才教育したこともありませんし、立派な子育てをしてきたつもりもありません。
でも「○○高校へ行ったほうがいい」「職業は○○がいい」というような、子どもの未来へレールを敷くことだけはしないようにしてきました。
親があれこれ言わなかったことで、子ども達は自分の思うようにならなくても「お父さんのせいでこうなった」とか「お母さんがうるさいからしょうがなく進学した」といった、親へ責任をなすりつけることをしませんね。何かとスムーズにいかないことがありますが、自分でやっていくんだという姿を見せてくれます。
親は子どもの課題へ足を突っ込まないこと、子どもは自分の人生に責任をもてるようになること、私たち大人もやりたいことをやって生き生きと過ごしている姿を見せたいものです。
そして、子どもが自分ではどうしようもできないことには、いつでもサポートできる体制を作っておくのが親の役目。
娘へのサポートがまさか孫のサポートという形で、こんなに早く来るとは思いもしませんでしたが・・・(笑)
でもそれも、今必要だから起きた出来事なんでしょう。おかげで毎日、表情豊かな孫に癒されてます。
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