岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
【正論はウザいだけ!】
多くの小中学校の運動会が終わったようで、SNS上でもお子さんの運動会の様子がアップされていますね。
これからの時期、中学校3年生は高校受験へ向けて意識を高めていくんです。子どもの意識が受験へ変わっていけば、親としてもイライラすることもないですよね。
が、が、がしかし、中学校最後の運動会で完全燃焼すれば疲れも残っていますし、「さあ!受験勉強するぞ!」なんて気持ちにはならないもんですよ。
そんな状態のときに「そろそろ気持ちを切り替えて、受験に向けて始めたほうがいいよ!」と、正論をアドバイスしても、子どもからは「うるさい!わかってるって!」と、お決まりのセリフを返されます。
「気持ちを切り替えたほうがいい」と、親の言っていることは間違ってない正論です。
でも、正論を言われて素直に行動が変われば苦労しません。わかりきったことを言われて、やる気が出るわけないですよね。
それに、実際に親が「受験に向けて勉強を始めた方がいいよ!」と言い、子どもが「うん!そうだね!お母さんの言うとおりだね!ぼく頑張るよ!」と言ったところを想像してみてください。きっとかなり違和感を感じると思います。
さらに、あなたの目の前にこんな会話をする親子がいたと想像してみてください。きっと「中学3年にしては素直すぎるんだけど、大丈夫か?」とちょっと心配になると思いますよ。
では親として、どんなことをしてやれるのでしょうか?
子どもの気持ちを察した声かけをしましょう
中学校教師時代、生徒は『生活ノート』というものを毎日書いていました。
時間割や一日を振り返って書く日記のようなものなんです。使っている学校は多いかと思います。おそらく、今でもあるんじゃないかな?
担任は毎日、自分のクラスの生徒の生活ノートへ目を通し、そこへコメントを記入するのです。
テスト前ともなると「テストめんどくさい。」「テスト勉強いやじゃあ。」「テスト勉強疲れた。」といったことを書く生徒がで多かったですね。
こんなとき、あなただったらどんなコメントを書きますか?
僕はこんな感じで書いていました。
「テストめんどくさい。」
➡「うんうん。だよねー!」
「テスト勉強いやじゃあ。」
➡「先生も嫌だったよー。ファイトー!」
「テスト勉強疲れた。」
➡「そうかそうか。がんばったなあ!」
といった感じで、出来る限り共感したり認めるようにしていました。
以前、あるお母さんから「稲田先生のコメントは、子どもの気持ちを理解してくれているから親としてもすごくうれしいです」と言っていただき、自分のやっていることは間違っていなかったんだと嬉しい気持ちになったものです。
疲れているのにがんばれって言って欲しいですか?
でも、つい指導やアドバイスしたくなるのが先生。
「みんながんばっているんだ。だから弱音を吐かずにがんばれ!」みたいなこと、書きたくなっちゃうんです。
子どもにとってみたら、疲れているときにさらに「頑張れ!」って言われるのは、うっとおしいですよね。大人だって疲れている時に上司から「頑張れ!」と言われたくないですよ。
だから、子どもの気持ちをわかってやるだけでいいんです。
「疲れたんだね」「お疲れ様」これだけで十分です。
これは、教師だけでなく親も同じ。子どもへたまっている「疲れた」「しんどい」「不安」・・・といった、言葉には出していない感情を察して、それを言葉で伝えてやるだけでいい。
または言葉で伝えなくても、そっとしておいてあげることも親のさりげない優しさだと思います。
大人だって自分の気持ちをわかってもらえたとき、安心できるじゃないですか。
僕は講演や研修で1週間くらい家を空けるときがあります。1週間ぶりに家に帰ったとき「おつかれ~♡大変じゃったなあ」と、妻が笑顔で迎えてくれます。
結婚25年でもすごく嬉しいし、僕の気持ちをわかってくれているんだという実感が沸き起こりますね。そして、笑顔はさらに心にしみわたります。
もし帰ってすぐに「早く洗濯したいから、すぐお風呂入って!」なんて言われたら嫌ですよね。
学校から帰ってきた子どもだって同じです。親の声かけと笑顔。大切にしたいものです。
だから、正論でアドバイスするのは止めておきましょうね。
でもイライラしていると、笑顔も忘れて感情的な声かけになりがち。そんなときのためにアンガーマネジメント。ぜひ一度、学んでみてはいかがですか?
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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