岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
幼い頃から自分のことは自分できちんとできる。
そういった我が子を見て、安心していませんか?
自分のことをきちんとできる子どもの危険性
僕も妻も教育現場に関わってきて、『きちんとできる子ども』の危険性をいろいろと見てきました。
特に兄弟のなかで、真ん中という立場の子どもは、兄姉の様子を見ながら親から怒られることや褒められることが、どんなことをしたときかを自然と感じ学びとっていきます。
さらに弟妹が産まれれば、親は手のかかるほうへ自然と時間を取られていきます。
そうなると、親から関わってもらったり、褒められたり喜んでもらえるときというのは、どんなときになるでしょうか?
親から手をかけられなくても、自分のことをきちんとできたときなんですよね。
「ちゃんとできたね!すごいね!」といった言葉をかけられて自分へ注目してくれれば、子どもは嬉しいですから、頑張り続けていくんです。
そして親は悪気無く「あなたはきちんとできる人だ!」という、レッテルを貼ってしまうわけですね。
自分の良い行動でしか親から注目してもらえないということは、泣いたり怒ったりといった感情を出しにくくなってしまいます。
本来なら、泣くことも怒ることも自分で感じて表現していくことが大切なことなのに、それに蓋をして抑え込んでしまうと、どうなるでしょう?
抑え込まれた感情は、そのときには消えていったように感じるかもしれません。
でも実は、消えてはいないのです。
無理やり抑え込まれているだけですから、身体からはいつか何かしらのサインを出してきます。
それは弟や妹が小さい頃は出にくくて、ある程度成長してから出やすくなっているなあと思います。
このことについて、つい最近妻と次のような会話をしました。
完璧じゃなくていいと安心させる子育てを
僕「小さいころから、なんでもできてきちんとしている子どもって、必ずどこかで親から注目されようと何かしら身体からの訴えを表に出してくることない?」
妻「そうそう。おもしろいくらい絶妙なタイミングで出てくるよ。下の子どもが大きくなって手がかからなくなったようなタイミングだったりするね。」
僕「じゃけえ、摂食障害や強迫性障害とか出てくる子どもは、親の子どもへの見方や関わりを見直さんと長引くわなあ。」
妻「完璧じゃなくっていいと子どもが安心して思えるようにしてあげないといけないよね。」
こういう話をしながら、我が子には完璧を求めてこなくて本当によかったなあと思います。
子どもの成長過程ではいろんなことがありますが、それは子どもも親も何か大切なことに気づくための出来事なんですよ。
毎日孫の成長の様子を見ながら、人は一人で生きていくことはできないということを実感します。
詳しくは➡子育てカウンセラーいなっち先生夫婦の孫育て奮闘日記
手をかけられながら、大きくなっていくもので、少しずつその手のかかる程度が減っていくのが自然な形。
だから、小さいころからなんでも自分でできるということに、安心しすぎないでくださいね。
本当に必要な手のかけ方をしているかどうか?時には見つめなおしてみましょう。
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