怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
確定申告の時期です。2年前まで公立中学校教諭をしていた僕は公務員でしたから、この確定申告がなんのこっちゃわけがわからず、独立1年目はレシートや領収書など、ほったらかしにしてました。
そのせいで、昨年の確定申告では妻にものすごい迷惑をかけたんです。妻は確定申告を数年前からやっていたので、僕の分までやってくれました。
疲れていても感謝の言葉を言う妻に感激
そして今年。僕は妻に迷惑をかけないよう妻が作ってくれた用紙へレシートや領収書を貼ってまとめることだけはしてきました。
でも、これらを最終的に申告できるようにしてくれるのは妻。
「甘えるな!自分でやれ!」と言いたいかたもいることでしょう。
でも妻は「これはあなたには難しいし、向いてないから」と言って、やってくれるんです。昨夜も夜中までやってくれてました。もう本当に感謝の言葉しか出てきません。
翌朝、自動車学校へ娘を僕が送って行って帰ってきたら「助かる~、ありがとね~」って言ってくれました。
本来ならこんなことも言えない状態の妻。睡眠時間を削ってフラフラの状態。
「確定申告は私がやったのだから、娘の送り迎えくらい当然でしょ」と言われても当然の状況です。
でも、そんな文句も言わずに僕へ言ってくれたんですね。言葉で感謝を伝えてくれれば、僕も改めて妻への感謝が生まれます。
言葉は伝えてこそ、気持ちが伝わりますよね。
返報性の法則を夫婦関係に活かす
『返報性の法則』とか『返報性の原理』、『行為の返報性』という心理学用語があります。
好意を持って接すれば、少なくとも敵意で返してくる人は少なく、好意で返される可能性の方が高いですよね。
敵意を持って接すれば、好意で返ってくることはまずないですし、さらに敵意で返される可能性が高くなります。
スーパーの試食コーナーで、たくさんソーセージを試食させてもらう(店員からの好意)。
すると「こんなに食べさせてもらったから、1袋くらい買っていこうかな(好意で返す)」という気持ちになったことありませんか?
相手に対して、肯定的に接していれば、相手も肯定的に返してくれる可能性が高くなるということですね。
忙しくて疲れていても、肯定的な言葉を言ってくれる妻へ、僕も好意で返したくなります。
こうやって、お互いにプラスになっていきます。
妻は僕が講演や研修から帰って講師料の現金や明細を渡すと「わあー!ありがとう!今日もお疲れ様」と、笑顔ですごく喜んでくれます。
本当なら公務員を続けていれば、もっと安心安定の生活だったはずなのに「身体ひとつで稼いできてくれてすごいね!」って。
妻の言葉は、僕の心の栄養素ですね。
心の栄養素ストロークが夫婦や親子に役立つ
心の栄養素とは、心理学では『ストローク』と言います。ストロークについてはこちらを参考にしてみてください➡人との関わりが心に重要な栄養とは?子育てと部下育成の共通点
ところが、人によっては夫へ「あなたってしっかり仕事ができてすごいよね」とか、妻へ「いつもご飯を用意してくれてありがとう」といった言葉を言えない人が結構いるようです。
「そんなこと、今さら照れくさくて言えない」
「言ったら気持ち悪がられる」「思ってもないことは言えない」
そういう人は、こういったことを言います。卵が先か?鶏が先か?夫でも妻でも、どちらでもいいから言ってみたらどうですか?
肯定(プラス)ストロークを心がければ、自然と良い言葉を発します。言葉は自分へも相手へもエネルギーを与えていますよ。
人のせいにしている人は、否定(マイナス)ストロークやディスカウントを多用してます。ディスカウントについてもこちらを参考に➡人との関わりが心に重要な栄養とは?子育てと部下育成の共通点
特にディスカウントは、自分も相手も値下げする行為。自分の価値も相手の価値もどんどんと下がってしまってます。
これが夫婦だったら、行きつく先はもうおわかりですよね。
子育てだって同じ。子どもへどんなストロークをあたえているか?これは、子どもの成長へ大きな影響を与えていますからね。
明日の講座『傾聴力・質問力アップ術』では、今回の『ストローク』についてもお話します。部下指導、子育て、人間関係にきっとお役に立てるはずです。
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