怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
お陰様で今年は県外からの講演・研修依頼が増えて、移動距離、移動時間も増えました。
一昨日もかなりの移動距離でした。岡山県津山市から車で岡山県井原市で講演。その後、車で2時間かけて兵庫県姫路市へ移動して、車を置いて姫路駅から新幹線で名古屋へ。名古屋からは名鉄で妻の実家へ行って泊らせてもらい、昨日は名鉄移動して名古屋市立比良西幼稚園で講演してからの、江南市へ移動して夕方から講演。日本の電車は時間通りに動いてくれるので、安心して移動できますね。
新幹線の遅れにイライラした客へ車掌の神対応に感動
でも天候で予測不能なこともあります。3年位前のこと。博多から新幹線で岡山へ帰っていました。雪の影響で新幹線は徐行運転。45分遅れで岡山へ到着したんですね。
岡山へ向かっている新幹線の車内で、客と車掌の間でこんなことがありました。私の前に座っていたダンディーな雰囲気の年輩男性と車掌の会話。
男性「何時に東京到着します?」
車掌「まだこの先、米原・岐阜羽島間で徐行運転していますから、ハッキリとした時刻は言えませんねえ」
男性「15時までには着きます?」
車掌「現在45分遅れていますし、さらに遅れが出ますから到着予定時刻より1時間半くらい遅れるかもしれません」
男性はだんだんイライラ感が出てきて
男性「15時に間に合うのか?間に合わないのか?とにかく東京には着くんですよね?」
車掌「現在の所ハッキリ言いかねます。この先、列車の運行停止も場合によっては考えられるので」
男性「いや、15時に間に合うかどうかを報告しなきゃいけないんですよ」
車掌「そういうことでしたら、とりあえず相手先に連絡とって現在の状況を伝えて、まずは相談されてみてはいかがですか?」
男性「ああ、そうですね・・・」
とりあえず、納得したような様子でした。ブログへすべて書くと長くなるので省略していますが、男性は何度も何度も同じことを繰り返し聞いていたんです。
僕は男性のあまりのしつこさに、後ろで「クックックックッ」と、ちびまる子ちゃんに出てくる野口さんのように失礼ながら、一人で笑ってしまいました。
15時までに着くかどうか?ハッキリとした答えがほしかったんでしょうね。
僕もそうですが『新幹線は定刻に着くはず』という思いこみがありますよね。それが裏切られるので、イライラが生まれるわけです。
人は予測できないことは『不安』になります。不安はネガティブ感情ですから、心のコップにネガティブ感情の水がたまりにたまって、あふれてしまうと『怒り』へと変わります。
天候不良で交通機関に乱れが起きるときは「遅れることもある」と予測しておくことも大切ですよね。
子どもの不安でイライラするより今できる現実的で具体的な対処を考えたほうがいい
子育ての場面でも同じです。子どもの将来については、予測できにくいですよね。
「先生、うちの子ども〇〇高校へ合格できますか?」と聞かれることが教師時代にありました。でも、これは僕にはわからないこと。なぜなら、高校が決めることだから。
「〇〇高校に入れる可能性は高いとは思いますが、絶対に入れるという保証はできませんよ。当日インフルエンザにかかって、自分の実力を出せないことあるかもしれませんから」と答えたことがあります。
何が起きるかは、だれにもわかりません。「高校落ちたら・・・」とか、起きてもない子どもの将来の不安を考えてもどうしようもないです。
そんな不安を考えれば考えるほど、子どもへ「そんな勉強の仕方だと高校落ちるかもしれないよ!」って、言わなくてもいい不安をあおるような言い方になってしまいます。
アンガーマネジメント的に考えたほうがいいですね。アンガーマネジメントでは『変えられないことにいつまでもイライラモヤモヤしない』ということが大切。
変えられない今の状況を受け入れ、今できる現実的で具体的な対処を考えることに力をそそぐのです。
だから、あの車掌さんの冷静な対応はすばらしかったですね。神対応です!お客さんを変えるのではなく、現実的で具体的な提案を客へ伝えましたよ。これぞ、アンガーマネジメント的な対処ですね。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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