子どもの悲しみに親が共感していれば問題行動は起こさない!
岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
孫のひなちゃんは、NHKのおかあさんといっしょを見るのが大好きで、番組を見ていた時のこと。
娘「おかあさんといっしょのお兄さんが描く絵が下手で、それが子どもに悪影響与えるとかってネット上で書いている人がいるらしいよ。」
僕「ええー!マジかー!おかしいじゃろ!?」
娘「うん。そうなんよ。いろんな表現があるって思えばいいのにね。」
僕「じゃよなあ~。それに、そんなことで子どもが悪影響受けるわけがないし、そんなことで悪影響受けるんじゃったら、そもそも親子関係に問題ありじゃわ!クレヨンしんちゃんがお尻を出すことで、悪影響与えるとかいうのも同じじゃで。」
娘「そうじゃなあ。」
さらに以前見たテレビ番組で、すごくモヤモヤしたことがあったことを思いだしました。
その番組は、覚せい剤で逮捕され5回も刑務所へ入った40代女性を密着取材したもの。
17歳で出産、18歳で覚せい剤で逮捕。それが理由で両親からは「孫は私たちが育てる。お前は出ていけ」と見捨てられたそうです。
5回目の出所のときも、誰も迎えに来る人はおらず、出所者の自立支援施設の人だけでした。
番組の最後で、出演者の人たちが「覚せい剤に一度でも手を染めたら、こんなに悲惨な人生になってしまう」とか「だから、絶対に覚せい剤に手を出してはいけない」というようなことを言われていました。
でも僕たち夫婦は「いやいや、そこが問題じゃないでしょ!?」って、二人でテレビに向かって言っちゃいましたよ。それはなぜか?
子どもの自立は親へ依存できてから
佐々木正美先生のこの本を思い出しました。
本にはこう書いてあります。
自立とは、一人で生きていくことではありません。
人を信じて、人から信じられながら生きること。
相互依存することができることを自立というのです。
親への依存、それは親への甘え。これを十分に経験しておかないと、自立につながらず、大人になっても別のことへ依存しようとするのです。
薬物依存の原因が全て、親への甘えが不十分だというわけではないでしょうが、今回の番組に出ていた女性は親の関わり方に問題がある可能性が大きいです。
それは、今回の女性が覚せい剤を使用した1回目のときに両親から見捨てられていたことや、厳しくしつけられていたということから可能性が高いと思いました。
だから、覚せい剤に手を出したらこの女性のような悲惨な人生に転落してしまうという番組の締めくくりかたに、とても違和感感じたわけなのです。
では、この女性を救う一番の近道はどうすれば良いのでしょうか?
次のページへ続く。
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