夫婦間にたまった怒りが殺意に変わるときとは?
怒りの取り扱いアドバイザー&元中学校教師
いなっちです。
「お父さんとお母さんケンカばっかり。本当は私の話も聴いて欲しいのに・・・」
教師をしていたとき、こんな生徒の言葉を耳にしたことがあります。
子どもにとって、両親が仲良くしていることは心の安定につながるんですよね。
あなたは子どもの心を安定させる夫婦関係ですか?
結婚生活も長くなるといろんな出来事があります。
夫婦の絆がより深まっていくのか?
夫婦の絆がどんどんほつれていくのか?
そのカギを握るのが、やはり怒りの感情。
夫婦ケンカから悲惨な事件につながることも
「お前、ええ身分やのう」〝モラハラ妻〟の一言で夫がキレた 殴打暴行死事件の背後に「言葉の暴力」
産経WESTより
「お前、ええ身分やのう」。妻にそうなじられた瞬間に頭に血が上り、拳を振り上げた。最初にして最後の暴力が、30年以上連れ添った妻を死に至らしめた。
これは2015年6月。ちょうど今頃ブログへ書きました。
長年連れ添った夫婦に何があったのか?
そもそも、殴るきっかけになったのは新年会の2次会へ行くか行かないかがきっかけに。
妻が切り盛りする居酒屋で新年会をし、別の店で2次会をすることになり、男と妻は長女の運転する車で2次会会場へ移動していました。
妻はお金もないので2次会へは行かないと言ったので、せっかく誘ってもらった知人のためになんとか妻をなだめて行くよう説得していたそうです。
そんなやりとりのなか妻が言った一言
「2次会に行けて、お前、ええ身分やのう」
この言葉に男はカッとなって殴るという反射的行動をとってしまいました。
男と妻の出会いは約30年前。
店長をしていた焼き鳥店に客として来た妻と出会い、結婚。翌年には夫婦で居酒屋を始めました。
しかし、数年前から店の赤字が続き、子供の学費を払うことが困難になり、店を妻に任せて男はトラック運転手に。
午前3時か4時に自宅を出て、夜に帰宅する生活。給料はすべて妻に渡し、妻から渡される毎日千円の小遣いで昼食を食べたり、たばこを買ったりしていたようです。
そんな中、妻の親友が亡くなったことをきっかけに、妻は精神的に不安定になり、呑めなかったお酒もどんどん飲み始めるようになります。そして「お金がない」などと男に文句をいうようになりました。
妻は普段から口調がきつく、「お前」と呼ばれることもしょっちゅう。普段は文句を聞き流して、1~2時間続くようであれば、自分からその場を離れ、けんかを回避していたようです。
怒りにつながるマイナス感情を察すること
今回の事件、男にも妻にも両方いえることは
心のコップにマイナス感情がたまっていた
妻の心のコップ
・お金がない
・店を一人で切り盛りするしんどさ
・友人を失った悲しみ
男の心のコップ
・妻からの日常的な暴言でつらい、しんどい、むなしい
・過酷な勤務の疲れ
自分の心のコップ。パートナーの心のコップ。
何がたまっているのか?いつも意識して察しておくことが大切なんですよね。
怒りの感情を放っておかず、正しい対処方法を知る
男は自分なりに妻のイライラを回避していたそうですが、自分の気付かないうちに怒りの感情がふくれあがっていたのではないでしょうか?
怒りは持続します。
怒りは成長します。
正しい、怒りの感情への対処方法を知っておくことで、このような事件は防げるかもしれません。
証人出廷した長女は「父だけが悪いようには思えない。重い処罰は望みません」と涙を流し、妻の弟も「義兄は温厚で優しい人。これは事件ではなく事故。刑を軽くしてほしい」と訴えました。
たとえ刑が軽くなったとしても、もう二度と妻は戻ってきません。
「若いときに知り合って好き同士一緒になって、いいパートナーやった。すまない気持ちでいっぱいです」
人生の半分以上を妻と過ごしてきて、最後にこんな気持ちになるなんて・・・。
法廷で妻への思いを問われた男の言葉を読みながら、アンガーマネジメントをもっと広めていこうと思いました。
夫婦のためだけでなく、子どものためにも、アンガーマネジメントを身につけておきませんか?
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