ある生徒の言った一言は、次のような言葉でした。
「なあ先生、最近よく怒るけど、もしかして転勤するんか!?」
僕は、ドキッとしました。なぜなら実は、もうその時には転勤が決まっていたからなのです。
僕自身も「この子達を何とかして転勤したい」「自分が関われるのもあと少しなので、できる限りのことをしておきたい」といった気持ちだったので、自然と力が入っているのは自分でもわかっていました。
ただ、まさか生徒に伝わっているとは思いもしませんでしたよ。生徒は敏感なんですね。
でもそう言われて、なんだかすごくうれしかったなあっていう、良き思い出となりました。
怒ってくれと言う生徒の気持ちとは?
そして転勤して、新学期の4月。退任式で前任校へ行ったときのこと。
玄関へ入っていくと、彼らがバーッと僕のところへやって来てたのです。
久しぶりに会った彼らの一人から「先生、怒ってくれ!」と、驚きの言葉が!?
僕は、涙が出そうになりながらも「怒ってくれって言われても、今怒る理由なんてないがな!」と返したのです。
「先生、怒ってくれ!」
空き時間が減ることで、本当に嫌だという僕の都合で怒っていたのに、その生徒にとっては怒ってもらえることが、本気で自分に関わってもらえていると思ってくれていたのでしょう。
そう思うと、もう少し違った怒り方もできたのかなと思うこともあります。
でも、勘違いしないでくださいね。僕は怒るばかりしてたわけじゃなく、彼らと一緒に笑ったり、馬鹿話したり、認められることは一生懸命認めてコミュニケーションをとっていたつもりです。
ただ、喜怒哀楽の感情をフル活用して、接していたことは間違いありません。
もしこれが、『怒』だけで接していたのだったら、「怒ってくれ!」と言われることはなかったでしょうね。
子どものありのままを認め、僕もありのままを出していたこととなど、子どもを認める関わりがあったからこその出来事だったなあと思います。
これは、子どもに関わる先生や親だけでなく、部下指導や後輩指導にも共通するなあと思います。
あなたは、子どもや部下を怒るだけで終わっていませんか?
そして、ありのままを認めようとしていますか?
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