その厄介なことというのは「いじめを受けたくない」という本能だけでなく、「いじめたい」という本能。
これは、脳科学者の中野信子さんが言われています。
以前、中野さんの本だったか、ネットだったかで知ったことを簡単に説明します。
人間が子孫を残し繁栄していくためには、集団で協力しなければなりません。
集団を維持することが重要になります。
もし、集団を破壊してしまいそうな邪魔者がいたら、その人を排除しなければいけません。
排除するために、邪魔者へ制裁を加える必要があるわけです。
これがクラスとか学年といった集団にも当てはまってきます。自分たちとは違った外見、違った考え、違った行動をする人に対して、排除しようと制裁を加える方向に行くわけです。
ということは、いじめは、人間が集団を維持するための本能的な行動といえるのです。
だから、僕がファスティング後の理性を働かせていることよりも、いじめをなくすというのはもっと難しいことなのではないかと思えてしまいます。
いじめを防ぐ手立てとは?
いじめをゼロにすることは不可能だと思いますが、いじめを防ぐ手立てはいろいろとできると思います。
教師時代から「みんな仲良く」なんて無理だろうし、みんな仲良くさせる必要もないと思っていました。
もちろん、みんなで一つのことを達成できたときは、喜びも大きいです。
でもそれを強制したり、みんなと同じことができない人は「おかしい」といった雰囲気が生まれる危険性もあるのです。
担任やってたときは、ついついクラス全員が一致団結できるのが美徳として、僕も運動会などの行事で生徒へ声かけていましたよ。
でも集団の中に入りづらい生徒がいたときには、その生徒が排除されないようにすることも気にかけていました。
教師を辞めてから特に思うのですが、学校という集団を優先する場は『いじめが生まれやすい』ということです。
今は僕が子どもの頃よりも、かなり一人ひとりの個性を理解してもらえるようになっているとは思います。
でもまだまだ、変えていける部分はあるのではないでしょうか?
「いなっち先生。教育現場から去ってから、好き勝手なこと言うな!現場にいるときに言え!」と、現職の先生から言われるかもしれません。
現場にいるとき、頭の中ではそんなことを思いつつ、結局僕は『集団を維持したい』ということや『教職員集団』から排除されたくないという『本能』に従っていたのかもしれません。
だからこそ、今の立場でできることをしていきたい。
子どもから大人まで、コミュニケーションのスキルを身につけることや、怒りの感情コントロールのスキルを身につけるお手伝いをしていきたいと思うのです。
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