岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
前回のブログダラダラする子どもへどう関わる?親のするべきコントロールで、子どもをコントロールするより、親の思考と行為を変える大切さについてお伝えしました。
そうはいっても、子どものできないことはすごく気になりますよね。
そこで今回は、今はママとなった娘が高校2年生のときのことを紹介します。
僕たち夫婦もビックリなことがいっぱいだった娘についてです。
困っていない子どもへ親が心配するのはお節介
当時の娘は、僕も妻も見たことない点数とってきていました。
最低限の宿題はしますが、テスト勉強ほとんどしません。たぶん、やってもわからんのです。
そんな娘に僕たち夫婦は何も言いません。それはなぜか?
娘は特に困ってないんですよ(笑)
だから、親としてアドバイスもしません。言うとしても、「赤点だけにはならないようにしようね」くらいでしたね。
ちなみに順調に進級もでき、学校へ行きたくないなど言わず毎日通って学校生活を楽しみ、陸上部のマネージャーとして活躍できていたようです。
おそらく多くの親御さんだったら「こんな成績だと進学や就職に困るのでは?」と思って、子どもにあれこれ言うと思います。
僕たち夫婦が娘の今の状況で声をかけないのは、見ているポイントが違うんですよね。では、どんなところを見てるのか?
子どものできていることを見ると楽になる
子どものできていることに満足しているんです。
・勉強苦手だけど学校生活を楽しんでいる
・学校に行くのを面倒くさいって言わない
・人間関係のトラブルもうまく切り抜けている
・朝も6時には必ず起きてくる
・必ず起きてくるが、テレビの前でまた寝るその寝顔がかわいい
・とにかく見ているだけでかわいらしい(笑)
最後はただの親バカになっていますね。
さて、『できないことができるようになる』というのも大切なこと。
でも、それは自分で必要と感じてこそやる気になるのです。
子どもを信じて任せていれば、自分からその気持ちも出てきます。その気持ちが出てくるまでは時間もかかります。
だから、親が一番がんばることは何でしょう?
【待つ】と【見守る】いうこと。
多くの親御さんが待てないんですよ。だから、先にガミガミあれこれ言う。
思春期ともなれば、言われると子どもも気分が悪い。反抗的だったり、無視したり。すると、親はさらにヒートアップ!
こうなるとろくなことになりません。
子どもが今ここにいてくれることが幸せ
子どもにイライラしているあなた。一度見るポイント変えてみませんか?
できないことばかりを見ない。できていることを見る。
今ここに存在してくれているありがたさ。生きてくれていること。こんなに幸せなことってないですよ。
孫のひなちゃんを見ていると、まさに『今ここにいてくれている』ということだけで、毎日が喜びに満ちて幸せな気持ちにさせてもらえます。
孫のひなちゃんについては、こちら➡子育てカウンセラーいなっち先生夫婦の孫育て奮闘日記
勉強面では「・・・」でしたが、人間関係でのトラブルもなく、先輩や後輩からも慕われる素晴らしい面を発揮していた娘が今ではママとして毎日奮闘しています。
できないことに注目していたら、僕たち夫婦は毎日イライラしたり不安になっていたことでしょう。
子どものどこに注目していくか?一度見直してみてくださいね。
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「待つ」こと、共働き(両方とも教員)の私が一番できていないことです( ´>_<`)
朝なかなか起きられず、保育園へ出発前20分になっても食事わとらない5歳の娘を毎朝怒ってばかりです。
このような、時間制限のある時の「信じて待つ」はどのようにしたらいいでしょうか?
りえ 様
コメントありがとうございます。
いつもブログをご覧いただいているとのこと、誠にありがとうございます。大変励みになります。
さて、娘さんが保育園の出発前になっても食事をとらない、準備ができないということですが、娘さんにとって急がなくてはいけない必要性が感じられないからです。
もしかしたら、お家でお母さんとゆっくりしたいかもしれません。
でも、勤務時間に遅れてはいけませんから、怒りたくなる気持ちは当然ですね。
この場合、仕事にお母さんが遅れたら大変になることを言い聞かせるのはどうでしょうか?
「お母さん仕事に行けなかったらお金を稼げないから、あなたのおやつやおもちゃを買うことができなくなっちゃうんだよ。ご飯も食べられなくなっちゃうんだよ。そうなったら、どうし思う?」
それから、幼い子どもというのは「現在」を生きているので「未来」のことまで予測は難しいです。
何時までにご飯を終わらせて準備するというのは、子どもには理解不能なんですよね。
さらに、怒られて命令されるのって大人でも嫌でしょ?
子どもも嫌ですよ。
忙しそうで、イライラしているお母さんの表情見れば、余計に子どもも不安になります。
子どもは、不安になればもっと私を構ってほしい、安心させてほしいってことになり、駄々こねたりしてさらに悪循環になると思います。
5歳のようですので、いろんなことが理解できる歳ですから、お母さんを助けてほしいって伝えるほうがいいと思います。
特に女の子はいろんなお手伝いしたがります。
お母さんが困っているとき、お母さんから「あなたの助けが必要」というお願いをすれば、子どももなんとかお母さんを助けたいって思うのではないでしょうか?
そして、お子さんが協力してくれた時、「ありがとう!お母さんすごく助かったよ!」って、おもいっきり抱きしめて喜んでやるのです。
子どもの気持ちも安定しますし、さらにもっと頑張ってみようってなりますよ。
子どもを信じて頼んでみる、これも「信じて待つ」ということです。
上手くいってないことは、続けない。
上手くいかないなら、違うやり方をする。
上手くいったなら、そのまま続ける。
これはソリューションフォーカスアプローチという心理学の考え方ですが、僕は教育現場にいたときには、つねに頭の中でこれを考えていました。
子育ては、あっという間に終わってしまいましたが、その渦中にいるときって「いつまでこんなことが続くのか?」途方に暮れてしまいますよね。
数年後には、毎朝の戦争状態も懐かしい思い出に変わりますよ。
それと、朝忙しいお母さんは子どもが一口で食べられるサイズのものを用意して、時短できているって聞いたこともありますよ。
良いアドバイスになったかどうかわかりませんが、子育てがんばってください!
早速のご丁寧なお返事ありがとうございます!
「信じて頼む」、やってみます。
2歳の妹の世話をしてくれようとした時に、「自分のこともできてないのに〜!」と怒ってしまった覚えがあります。反省です( ´>_<`)
あの手この手を使っても動かない時に、(自分でできるのに…)って怒りを抑えながら私が着替えさせてやると笑うのですが、このことを続けるのはどう思われますか?
「いつかは自分でできるようになるのを信じて待つ」、これは先生の「信じて待つの」とは違うでしょうか?
ちなみに5歳の娘、真ん中っ子で、8歳のお兄ちゃん、2歳の妹に比べて普段から手がかからないので、ついつい話す時は怒る時、みたいになってしまっています(T-T)
りえ 様
忙しいと誰でも余裕がなくなるので、怒って言いたくなりますよ。
ただし怒る回数が増えれば増えるほど、子どもは慣れてしまって効果がなくなります。
さらに、子どもは否定された気持ちのほうが強くなります。
認められないまま成長していくと、思春期辺りから問題行動として現れることが多いです。
「先生、うちの子小さい頃は手がかからなかったのに、なんで今はこんなことに・・・」
という言葉を何度も聴いた経験ありますよ。
特に3人の真ん中のお子さんにその傾向があります。
我が家もそうですが、真ん中は上下にはさまれ自分でいろいろできるようになり、手もかからないから気をつけておかないと愛情不足になってしまうんですよね。
だから、着替えをさせてもらっているときの笑顔は、お母さんがかまってくれている喜びと安心の笑顔ですよ。
中学生になっても着替えさせてっていう子どもなんていませんから、しばらく続けてやってほしいです。
親子の愛着形成が頑丈になることは、人の心の土台となります。
それは母親とのスキンシップで形成されます。
心が安定すれば、なにか自分でやろうというやるきに変わります。
着替えをさせながら、なにか自分でできそうなことにチャレンジさせて、それができたときはいっしょに喜んでやる。
「すごいがんばったね!お母さん助かったわあ!うれしいわ」って。
努力を認められた子どもは、チャレンジします。
結果や才能を認められた子どもは、現状維持に努めます。
お子さんの健全な成長に、りえさんは今とても頑張られていますね。
ぜひ、続けてみてください。