子どもは『目先の快』を求めることと『目先の不快』を避けることで行動を起こしますが、『目先の不快』を避けるための行動は、後ろ向きなネガティブ行動になりやすいということ前回の内容でした。
詳しくは前回のブログ子どもは未来をイメージできにくい!快と不快が行動を変えるをご覧ください。
そして前回の続き、「子どもが『快』になるための関わり方を工夫する」とは?
マイナス行動へ反応すれば子どもは凹む
それはごくごく当たり前にやっていることです。
子どもの行動へ反応するということ。
ただし、親がついやりがちな反応が、子どもの『マイナス行動』へ反応してしまうことです。
それを表したのが、下の図です。
これは僕が子育て講演でたまに使うものですが、『子どもの力を凹ますサイクル』と名付けています。
子どもの『できない』とか『失敗』といった、マイナス行動へ注目すると、親は注文をつけたり叱ったりします。
そうなると子どもは、『不満を感じる』とか、『自信を失う』といった気持ちになり、次の行動は『失敗しないかと不安になる』とか『失敗しないように臆病になる』とか、または『反抗的になる』とか『やる気を失う』といった行動となっていきます。
そうなれば、子どもは成長しにくくなりますから、また『できない』とか『失敗』となるわけですね。
結局これだと、子どもは『不快』を避けるための行動をとることとなるわけです。
だから、子どもの『プラス行動』へ反応してやることが大切になってきます。
それを表したのが、下の図です。これはもう、詳しいことを言わなくても納得できますよね。
ただし、これには落とし穴がありますよ!気をつけてほしいことがあるんです。
それは、『出来ている』『がんばっている』ということは、親から見ての高い基準になっていないかということ。
・試験の結果が良かった
・試合の結果が良かった
こういった、目に見えて良い結果となったことで反応するのは簡単です。
でもこういった結果というのは、いつも出せるわけじゃありませんよね。
どちらかといえば、良い結果が出る回数のほうが少ないかもしれません。
そうなると、親は悪いことに『力を凹ますサイクル』のほうを使ってしまうわけです。
結果が出れば親は喜んでくれるけど、結果が出ないと親は喜ばない。これじゃあダメですよ。
だからそのために親がすることは何か?
これは何度もブログで書いていると思いますが、わかりますか?
子どもの当たり前な行動へ笑顔で反応するだけでいい
どんなに小さなことでもいいから、子どもへ『感謝』と『喜び』を伝える反応をすることですね。
ぜひ一度、我が子の今日一日を振り返って『出来ている』『がんばっている』ということを、あなた思いつくだけ書き上げてみてください。
あなたは何個書けますか?
ほんとに小さなことでいいんですよ。
・朝起きて学校へ行った
・宿題をしてから寝た
・学校へ行って帰って来れた
・病気もケガもなく一日過ごしてくれた
こうやって書いてみると、小さなこと、当たり前のことだけれど、ものすごく大切なことだなあって感じませんか?
小さなこと、当たり前だけど、ものすごく大切なことに『感謝』と『喜び』を伝える反応をすることってことなんです。
「今日もお疲れ様。無事に帰ってきてくれてありがとう!」
こういうことですね。
元気で帰って来てくれたことをスルーせず、何かしら反応して言葉をかけてみましょう。
もし照れくさくてうまく伝えられないのであれば、笑顔で「お帰り。今日もお疲れ様。」だけで十分です。
そしてそのときに、子どもがぶっきらぼうな反応でもいいんです。子どもへ親が『快』を毎日経験させてやるんです。
とにかく親が笑顔でいればいいんですよ。
子どもは親の鏡ですから、親がしかめっ面すれば、鏡にはしかめっ面が映ります。
子どももしかめっ面になるってことですね。
子どもを笑顔にしたければ、まずは親が笑顔になること。
子どもを何とか笑顔にさせようとするより、親自身が笑顔になる努力をすれば自然と子どもは笑顔になりますよ。
問題は子どもにあるのではなく、親自身にあり、それを解決していけば子どもの問題は解決する。
これに尽きると僕は思います。
くれぐれも、笑顔になれない理由を子どものせいにしないことですよ。
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