怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
あなたの子どもは、弱音を吐けてますか?
ワールドカップバレー2019が始まりましたね。日本女子バレーのエース、古賀選手。
実は古賀選手、リオ五輪で代表に選ばれませんでした。
オリンピック最終予選まで代表として活躍できていただけに、かなりのショックだったそうです。
そんなときに古賀さんの親お母さんは、こんな言葉をかけられたとか。
「しんどくなったらやめて帰って来てもいいよ」
親が子どもへ、この一言を言えるか言えないかは、すごく大きいですよ。
子どもがやりたいと決めたこと、最後までやらせたほうがいいのか?
「我が子はこうあるべき」を、いかに捨て去れるかが大切と何度もブログへ書いています。
子どもが自分で考え、自分の人生を歩んでいけるといいですよね。
「だから子供には、やりたいということはさせている。」と言われる親御さんもいらっしゃると思います。それはとても素晴らしいことです。
でも、これも時には子どもへとても重い負担となることがありますよ。
「自分がやりたいと決めたことは、最後までやるべき」
「自分がやると決めたのなら、弱音を吐かずもっと頑張るべき」
こういう親の想いはないですか?この想いはとっても重いんですよ。
子どもには、プレッシャーやストレスになるんです。
ところが親自身が、苦しくても弱音を吐かず、困難を乗り越えてきた経験をしてると、こんな言葉が出てしまいます。
「ここで甘やかしたら、子どものためにならない。」
たしかに最後までやり抜く力も必要です。子どもが困難を乗り越える経験も大切なこと。
でも、どうしても無理ってこともありませんか?大人だって同じだと思うんです。
自分がやろうと決めたことを、途中でやめることってありますよね?
また、自分がやると決めて始めた仕事も、実際にやってみると自分には合っていなかったから転職する。
こういうこともありますよね?
どのような場所で活動したいか、それを見つける力を育てることが大事なんですよ。
まずは子どもが「やってみたい」と思える、それにチャレンジする機会を親が与える、これが大事なんだと思います。
自分がどうしても無理だと思ったとき、無理って言えることが大切
「やっぱり自分には無理かも・・・。」
それが素直に言える親子関係は、良い関係だと思います。
「そうかあ、どんなことが無理なの?とりあえず聞かせて。」
そう言って、気持ちを聞いてやり、今後のことを一緒に考えていけばいいと思います。
最後までやり抜くことも大切ですが、思い切ってやめてしまう決断力も必要です。
若い頃の時間は限られています。
悶々と続けて、後から「早く次に行けばよかった-!」と後悔している方々もいます。
『辞める』という選択肢を選べないことは、とても苦しいです。
心や体が壊れるまで頑張り続けなくてはいけないから。
「辞めることは人生の失敗」だとか、「負け」だとか、そんな捉え方をしていては、他に良い出会いの場があったとしてもそこに行きつくまでのエネルギーを奪われてしまいます。
だから、辞めて次の場へ行くという選択肢も「有り」なんですよね。
我が家の娘は中学生からずっと吹奏楽をやっていて、高校でも入学後は続けていました。
でも自分が思い描いていた部活動と違ったようです、思い切って陸上部マネージャーへ転部。
「せっかく続けてきた吹奏楽を、ここで辞めてしまうなんてもったいない。」
「マネージャーは楽だと思ってるんじゃないのか?」
なんてことも思いましたよ。
結果的にはこれは、僕の勝手な思い込みでした。
娘は部員のために働くことにやりがいを感じ、いつも楽しそうに部活動へ行って様々な経験を積ませていただきました。
親が勝手な思い込みで判断するのはいけませんね。
『子供を信じて見守ること』を忘れてはいけませんね。
そして、古賀選手のお母さんのように、辛くなったり苦しくなったときに、いつでも子どもが安心して弱音を吐ける家庭を準備しておくことが、親の仕事なんです。
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