怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもへルールを押し付けていませんか?
そのルールって、本当に必要ですか?
ルールを守らなかったら、罰を与えていませんか?
しつけやルールは少ないほうがいい
スウェーデンのストックホルムでは、スピード違反を減らすためにフォルクスワーゲン社のアイデアで画期的な実験をしたことがあります。
どんなアイデアだったと思います?
スピード違反の取り締まりに、道路に設置したカメラで違反車の写真を撮ります。
それと同時に、制限速度を守って走った車の写真も撮ります。
その後は、スピード違反は違反切符を、制限速度を守れば、なんと『宝くじの当たり券』をプレゼントしたのです。
ちなみに宝くじの賞金は、スピード違反の罰金から支払われることになっていました。
この制度を試験的にやった結果、3日間で22%も平均速度が下がったそうです。
私たちは、できないことに対してすぐ罰則を与えるのが当たり前になっているような気がします。
それは子育てでも同じ。
「〇〇ができなければ、△△はダメ!」
「〇〇ができたら、△△してもいい!」
こういった条件を与えていることって、あなたはありませんか?
これって、実は子どもの自立を妨げています。
子どもは親の求める条件をクリアすることだけに一生懸命努力する。
自分で考えて行動することをしなくなるんですよね。
強制やルールでは創造性は生まれない
先日講演をさせていただいた、横浜市学校保健会磯子支部でいただいた感想。
家のルールを守らせようと、毎日小さなことでも怒っていましたが、そのルールをもっと減らし、子供の心の落ち着く家づくりをしていきたいと思います、
子供が元気で幸せに暮らせていることに感謝し、イライラママを卒業したいと思います。
このように、必要のないルールに気づかれたお母さん。素晴らしいことです。
親は子どもの将来のために、あれこれとルールやしつけを子どもへ求めます。
でも子どもは、どんどん自分のやりたい動きができないので、なんとかしてでも自由に動こうと必死。
子どもって、目の前のこと、やりたいこと、楽しいこと、そのことだけに必死なんですよね。
だから、制限が加わると抵抗するのは当然のこと。
そこで親が怒って、子どもへしつけやルールを押し付けていくと、いつか必ずその反動がきますよ。
そのときに、「言うことを聞かないあなたは悪い子!」なんて言うと、さらに状況は悪化するだけ。
だから、必要のないルールは作らないほうがいい。
スピード違反を減らした実験のように、制限をかけるより、楽しみをあたえるほうがいいですね。
規則を守ることを楽しくやれるってことの方がいい。
でも世の中は、ルールや制限だらけ。
できないことが増えれば、ルールで縛る。
このやり方で本当にいいのでしょうかね?
ルールで縛られすぎると、チャレンジする気持ちが減っていきます。
これが会社や組織であれば、ルールで縛り続けている組織のトップだけが恩恵を受けるので、しばらくはいい状態が続くでしょうが、長期的に見れば成長せず衰退するだけですね。
子育てでそういったことにならないよう、ぜひ一度ルールを見直してくださいね。
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