怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
昨日の朝たまたまつけていたテレビ。そのとき見た番組に親子関係の神髄を見たんです。
その番組は、NHK総合『病院ラジオ』。
お笑いコンビのサンドウィッチマンが、病院で手作り出張ラジオ局を開設するというもの。
難病の子どもが明るく自信を持って生きている
昨日の放送では、東京にある国立成育医療研究センターという子どもや妊婦さんが主に入院している病院でした。
様々な難しい病気を抱えて入院している子どもたちが、サンドウィッチマンのラジオのゲストで出てきました。
どの子どもも自分の病気のことを隠すことなく、よくわかってて、さらに印象的なのが『明るい』ってこと。
今のこの状態がありのままの自分なんだと、病気を受け入れて前向きに精いっぱい生きている子どもたち。
そして、病気の子どもを支えている親御さんも笑顔なんですよね。
子どものありのままを認めて、生きていることの喜びを親子で噛みしめているように見えました。
『生きている』ということは、幸せの一番根っこの部分。生きていなきゃ、幸せなんて感じることすらできない。
生きていることが何よりも幸せなことなのに、子どもが元気だとそのことに気づかず、「もっとこうなってほしい」「なんでこれができないの?」と、子どもへ要求ばかりしてしまう。
親というのは、なんて傲慢な心を持っているんだろうか?って気持ちになりましたよ。
病弱だった次男が元気に過ごせている有難さ
今回紹介した番組を見ていて、次男が高校2年生のときの台湾修学旅行の土産に『箸』を買ってきたことを思い出しました。
「お母さんの箸の先がだいぶボロくなってたから」と、そんなことを気にしてくれていたなんて・・・、涙が出そうになりました。
次男は細やかなことによく気がつきます。兄弟の構成が大きく影響したのでしょう。
我が家は3人子どもがいます。
常に動く、しゃべる、歌う、楽器を吹く・・・なにかやってないと気が済まないアクティブな兄。
父も兄たちも常に、私のために動いてくれていると思っているお姫様のような妹。
次男はそんな兄と妹にはさまれ、3人の中で一番自分を押さえて気を遣うタイプ。
妹が産まれたとき、次男は1歳8ヶ月。
次男にとって、初めて見る赤ちゃんはかわいかったようで
「あかーん(赤ちゃん)」と、たどたどしい言葉で妹へ近づいてたものです。
しかし、まだまだお母さんに甘えたいとき。
お母さんとの時間を急に減らされた次男にとって、妹は急に表れたライバル。
妹のベビーベッドへ近づき「コーン、コーン、コン」と言う声が聞こえたことも。
もしかして!?と思い、慌てて近づいてみると、げんこつで妹の頭を叩いてる!?
と思いきや、実は『寸止め』していたんです。
幼い次男ながらも、叩いちゃだめとわかっていたんです。妹はかわいいけれど、憎たらしい気持ちもあったんでしょうね。
妹へ向かう次男。こんな光景がよくありました。
次男は小さい頃は病弱で、アトピー、喘息、血小板減少性紫斑病など、いろんな病気もしてきましたが、今では大学生となってすっかり大人っぽくなり、平成最後の成人式も迎えることができました。本当に有難いことです。
親の価値観を子どもへ押し付けず、生きている喜びを感じましょう
次男は何ごともじっくり時間をかけてするタイプなので、高校は私学の少人数クラスへ進み、当時は新設コースで1期生。
すごく肌にあっていたようで、先生方がとてもていねいに手をかけて指導してくださり、大変ありがたかったです。
僕の住む津山市は、県立〇〇高校がいいという評判があります。
最初は次男はその県立〇〇高校を目指していましたが、自分の適正を考えて、新設コースのある高校へ志望変更したんです。
大正解でした。「〇〇高校の評判がいいから」「〇〇高校の進学実績がいいから」といったような、世間の価値観に流されなくてよかったです。
親の価値観を子どもへ無理やり押しつけることはよくありません。
「子どものためだから」って言われますが、本当でしょうか?
僕は何度もブログで書いていますし、子育て講演で毎回言っていますが、『親が子どもの人生へレールを敷くのではなく、子どもが自分で考え、自分でレールを敷くこと』が大切です。
親はレールを敷いている子どもの後ろ姿を見ておけばいいんです。
子どもが元気に楽しく学校へ行ってくれてるなら、それだけで最高の幸せじゃないですか。
子どもの人生を親がコントロールしないことが、自立への第一歩。親が子どもの人生を思い描くことはやめましょうね。
ぜひ、NHK総合『病院ラジオ』みてください。再放送が5月5日(日)PM4:10~4:54です。
子どもが生きてくれていることに感謝する気持ちが、よみがえってきますよ。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
子どもから大人まで、岡山発どこへでも
研修や講演のご相談はお気軽にどうぞ!
数人の子育て座談会から企業研修まで対応
企業での社員カウンセリングも対応
この記事へのコメントはありません。