岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
「受験勉強から現実逃避する子供へ腹が立つ!」
「子供へどう言えばいいのか悩む」
中学校3年生のこの時期は志望校を絞り込んできますし、すでに志望校をハッキリと決めている子どもも多いです。
まだまだ子どもが自分の方向性を決められないでいると、「大丈夫なんだろうか?」「親として何かできないか?」と案ずるものですよね。
さらに我が子が、受験勉強から現実逃避しているのを見ていると、黙って見ていられないのではないでしょうか?
受験勉強から現実逃避する子供の気持ちを考えてみる
子どもは入試に向けてがんばらなきゃいけないとわかっています。
わかってはいるけれど、やる気がおきずダラダラしたり、自分の好きなことをしてしまいたくもなります。
こういった現実逃避する子どもの気持ちはどうでしょう?
・とにかくやる気が出ない
・何から勉強すればいいか途方に暮れている
・勉強が難しくて思うように進まない
・周りの友達は受験勉強が順調に進んでいるのに自分だけ取り残された気がする
こんな感じで、現実逃避している子どもはネガティブでマイナス感情でいっぱいだと思います。
こういったマイナスな気持ちの時に、親がマイナスな言葉や感情をぶつけると逆効果です。
マイナスな言葉とは?
否定、命令、怒り、無視
「いつまでダラダラしているの!」
「そんなことやってたら合格できないぞ!」
「やる気がないなら高校行かなくていい!」
「どうなっても知らないからね!」
子どもを叱咤激励するつもりで言う言葉も逆効果。マイナスな心の状態のときにこんな声かけをすれば、さらにマイナスな状態になります。
受験で不安な子どもの気持ちを受け止める努力を
受験勉強が思うようにはかどっていない子どもへ対して、あなたは次の①~③のどの声のかけ方をしますか?
①「受験勉強が進んでないみたいだね」
②「受験勉強が進んでないみたいだね。このままで大丈夫なの?」
③「受験勉強もせずに好きなことばかりして、第一志望校なんて無理に決まってるでしょ!」
①は、子どもの現在の状態や事実を伝えたり、事実かどうかを確認しています。
②は、親の不安を伝えています。不安を伝えれば、ただでさえ不安な子どもの気持ちに輪をかけてしまいますから、逆効果です。
③は、子どもを奮い立たせようとして言いがちなセリフ。でも、頭ごなしに「無理だ!」と決めつけてしまうのは、子どもの前向きな気持ちを打ち砕くことになってしまいます。
ですから、まずは①の声掛けだけで充分なのですよ。
その後に、「今どんな気持ちなの?」と、子どもの気持ちがどうなのかを聞いてみてもいいでしょう。
例えば子どもが「やらなきゃいけないとわかってるけど、勉強する気になれなくて・・・」と言ったとします。
そういう時は、子どもの気持ちを受け止めます。
「そうかあ、勉強する気になれないのかあ」と、相づちとオウム返しだけでいいですよ。
親は多くを語らなくても、子どもは「自分の気持ちをわかってくれている」と実感できるだけで充分ですから。
いざというときに、親へ相談できるようにだけ準備して待っていればいいのです。
子どもへ口出しをするのではなく提案すると上手くいく
ただし、受験は出願締め切りなどのタイムリミットがあります。待ち続けるにも限界がきますよ。
そんなときは、具体的な提案をしてみましょう。
「何かお母さん(お父さん)にできることはあるかなあ?」と、これだけでいいです。
あとは、子どもが判断すること。余計なことをいわないほうがいいんです。だから、口出しは必要ない。
【口出し】とは?
他人の話に割り込んで自分の意見を言うこと。
類語:お節介、手出し、ちょっかい、干渉
出典:g00辞書
口出しすることは、子どもが考えることをしなくなります。自分の考えをもっていれば、反抗的にもなるでしょう。
何度もブログで書いていますが、子どもの課題へ親が踏み込んではいけないのです。
受験は子どもが自分で乗り越える、子ども自身の課題です。親の課題は何でしょう?
将来やってみたいことについて共に話し合える関係を作ることだたったり、子どもに合った高校を口出しするのではなく、子どもと共に考えることだと思います。
そして何よりも、子どもが健康で入試を迎えられることや、受験に必要な経費の確保といったサポートですよね。
子どもの気持ちを受けとめ、親のすべき課題に力を注いでいきましょうね。
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