岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
【7日間ブックカバーチャレンジ】も今回で最終回です。
ブックカバーだけの紹介でしたが、僕なりの本の紹介をさせていただきました。
子育てに関するブログなので、すこしでも読者の皆さんにお役に立てる本をと思って紹介していたら、佐々木正美先生の本が3冊になってしまいましたね。
なぜそうなのかというと、僕にとって佐々木先生の本は子育てをする親のバイブルだと思っているからです。
だから最終回の今回も佐々木先生の本で締めくくります。
「育てにくい子」と感じたときに読む本
著:佐々木正美、発行:主婦の友社
悪いことを悪いと伝えるだけでは子どもは不満
子どもが悪いことをしたとき、あなたはどんな伝え方をしていますか?
「そんなことしちゃ危ないでしょ!」
「友達が嫌がること言ったらダメ!」
正しいことを正しいと伝えることは当然のように思えますが、実は伝え方のレベルから言うと、かなり初級レベルなんですよ。
これは妻も同じことを言っていれ、妻に言わせれば「三流」だそうです。
一流の伝え方は、効果のある伝え方をするということ。
ダメ出しだけで伝えるのでは、気持ちが凹むだけです。
子どもがどう行動すればよいかを、具体的に示してやったり、気持ちを高めてやったりすることです。
悪いことを「悪い!」と伝えるだけでは、子どもも不満が増えていくだけ。
「悪いことは悪い」と言いすぎるのも
子どもにとっては害なのです
(本からの引用)
このように本にも書かれていて、悪いことを子どもがしたときに親が子どもへしてやることはこう書かれています。
悪いことをした子ほど温かく包んでほしい。
本当の意味で甘やかしてください
(本からの引用)
本の中で、ある幼稚園でのことが紹介されていました。
その幼稚園では、何かトラブルがあったとき、担任は乱暴した子のほうを抱っこすることにし、泣かされた子は手の空いている先生や他の子どもがなぐさめるそうです。
なぜそうなのか?
乱暴された子の悲しみはその場限りで立ち直りやすいけれど、乱暴してしまう子は、もっと悲しいし、もしかしたら生まれてからずっと悲しいかもしれない。
だから乱暴した子の心を癒さないと、何度も乱暴な行動を繰り返してしまうとのことで、これはすごく納得でした。
なぜかというと、中学校教師をしていたときに学校で暴れる子どもの多くが、家庭での不満や親との関わりでの不足を満たされていないための反動だったからです。
親が怒鳴ると子どもも怒鳴るように育つ
さらに本の中で、妻が実践していたことが書かれていました。
もしも我が子が誰かに乱暴しても、子どもに「謝れ!」なんて言ってはいけません。
それで満足するのは親だけです。
相手の子に謝るのは親の仕事だと私は思います。
(本からの引用)
我が家の長男が1才から2歳半の頃公園で遊んでいると、視野に入った別の子どもを手当たり次第に突き飛ばしにいくということが、しょっちゅうだったと妻が言います。
そんなときに妻がどうしたか?
相手の子どもと親御さんへ謝るということだったのです。
毎日のように繰り返される行動でしたが、妻は「これも永遠に続くことじゃないし、長男へ怒って無理矢理抑え込むほうが、この子の成長に大きな弊害が出ると感覚的に感じたのよ。」と言ってました。その言葉通り、3歳になるころには手を出さなくなりました。
もう妻には本当に頭が下がる思いです。
怒れば逆効果になるということが、本にも書かれています。
どならない子にそだてたければ
親自身がどなるのをがまんしなくては
(本より引用)
そうは言っても、なかなか難しいと思われる親御さんも多いかと思います。
ぜひこの本を買って読んでみてください。
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