岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもの要求に応えていますか？
先日スーパーのレジで支払い待ちをしていると、どこからか幼い女の子の歌い声が聞こえてきました。
微笑ましい親子の光景に子育ての神髄を見た
「♬やねよ～り～た～か～い～、こいの～ぼ～り～･･･」
どこで歌っているんだろうと思い、周囲を見回していたのですが、なかなか見つかりません。
しばらくすると、僕の横をまだ２歳は来てないだろう小さな女の子が、ミニサイズの鯉のぼりを持って嬉しそうに歩いて行きました。
そうかあ～、この子だったんだ。どうりで見渡しても見つけられなかったはずだと納得。
お父さんと二人で買い物に来ていたようで、お父さんは穏やかな表情で娘さんの後ろをついて、娘さんのペースに合わせて歩いて行きました。
危ない時には、声をかけながらそっと手を出し、そしてまた娘さんのペースで歩く。
そしてその娘さんは歩き疲れたのか、「だっこー！」とお父さんへ訴えたのですが、お父さんは間髪入れずすぐに抱っこ。
お父さんの表情はなんだか嬉しそうに見えました。
ほんの少しの出来事でしたが、心がホッとするあったかい光景で「これぞ、子育ての神髄だあー！」って、すごく嬉しい気持ちにさせてもらえましたよ。
親は子どものペースに合わせ要求に応えるだけで充分
子育ては、親が子どもの先を歩いて先導する必要はないと思うんです。
これは今回の買い物に限らず、子どもが自分の人生を生きていく上でも同じ。
「宿題をやっておかないと困るよ」
「将来困るからもっとこうしたほうがいい」
「そんなことでどうする？」
親が子どもへかける言葉のほとんどが、子どもが困ってはいけないからという理由であれこれ言う言葉だらけ。
その言葉は子どもの心へしみわたる深い言葉ですか？
不快言葉でしょ？
あれこれ子どもへ言っている時というのは、眉間にしわが寄っていたり、言葉がトゲトゲしていたり、イライラしていたりと、子どもも不快ですが親も不快なはずです。
お互い不快になる言葉を言うくらいなら、言わない方がマシ。
続けても良い変化が起こらないのであれば、続けない方がいいですよ。
それよりも、子どもと楽しいことを一緒にして過ごしたり、楽しい会話をすることに時間を費やすほうが絶対に効果があります。
話を今回スーパーで見かけた親子に戻します。
子どものペースに親が合わせ、子どもの要求に親が応える。
お父さんがやっていたことが、本来の子育てなんだって思うんですね。
子育ては、親が『子を育てる』のではなく、『子が育つ』のを見守りサポートすると考えたほうがいいですね。
幼い頃に子どもの要求にしっかり応えてやっていれば、心へ栄養をいっぱい貯めて自分の足で人生を歩んでいきますよ。
幼いお子さんをお持ちの親御さん、どうかお子さんの要求に応えてやってくださいね。
それは間違いなく、子どもの自立のためのエネルギーチャージになってますから。
親子で幸せになれる物事の見かたを身につける
さて今回の話を読んで、「緊急事態宣言なのに、親子で買い物行くなんて！何考えているんだ？」って思ったあなた。
その発想しか生まれないから、子どものできないことや悪い部分にしか目が行かないのです。
物事はいろんな方向から見て考えてみることが必要。
・お母さんは仕事に行っていて、娘を一人にさせられないからかも？
・お母さんは家で寝込んでいて、代わりにお父さんが面倒見ているのかも？
・お父さんはシングルパパなのかも？
他人のことはわからない。それは我が子であってもわからないことが多い。
人は自分のフィルターを通して物事を見ていますから、自分が正しいって思い込んでいます。
だから、いろんな方向から考えるという意識をいつも持っておくことが必要なのです。
今回の親子の光景、微笑ましい光景ととらえたほうが、僕自身も幸せな気持ちになれます。
どうせなら、自分自身が幸せになれる物事の見かたをしていった方が良くないですか？
人生は一度きりですから、イライラしながら生きるより、楽しく幸せに生きる方法を身につけていきましょうよ。
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