怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもの好きなように時間をつかわせてやることも大切!
あなたは子どもがダラダラしたり、好きなことばかりするのを許せますか?
宿題なしなら子どもの好きなようにさせる
松江市の小学校で『ノー宿題デー』を月に1回設けることになったとのこと。
子どもが勉強や地域でのスポーツ活動に追われて家族とのふれあいの時間が少なくなっているのではないかという指摘を受けて学校とPTAが合意。
とのことらしいです。僕は大賛成!
でも、心配になることがあります。
物事を『良い』か『悪い』とか、『成功』か『失敗』といった2極論で考える人、完璧を求める人からすれば、宿題をださないことに違和感を持つ可能性があるなあと。
さらには、宿題が出ないと子どもが家でダラダラするかもしれないと、親が塾へ行かせることを増やしたり、塾からの宿題を今まで以上にやらせたりしないかと。
親子の時間を持つことはとても大事ですが、子どもが家でダラダラすることも大事な時間ですよ。
家でダラダラのんびりさせてもらえない子どもは、結局家以外のどこかに求めていきます。
だからダラダラさせてやればいい、完璧を子どもへ求めてはいけません。
こういったことができない親御さんの職業が、意外と教育関係者だったりすることがあるんですよね。
これは僕個人の見方なのですけれど、学校の先生や警察官など、お堅い仕事をしている親御さんが、家に帰っても仕事と同じように我が子へ関わっていると、子どもへ悪影響を与えてしまうことが多いなあって感じます。
不登校になっても親が変われば子どもは変わる
ある学校で保護者対象の講演会を終えて、校長先生と話をしていて印象的だったことがあります。
会話の概要は次のようなこと。
・我が子は高校で不登校になった。
・◯◯先生の子どもということでずっと見られて期待に応えるように生きてきた。
・親や周りの期待に応えることに疲れてしまった。
この校長先生は、親や周囲の期待が子どもの重みになっていたことに気づかれて、次のようなことをお子さんへ言われたそうです。
「お前の好きなようにすればいいよ」
そこからお子さんはどんどんと元気になっていったとのこと。
不登校も引きこもりも、きっかけは学校でのいじめや人間関係などです。
けれど、それはあくまでもきっかけであって、多くの場合は『親の関わり方』が根底に潜んでいると思うんです。
だからこそ、親の関わり方が変わったとたんに子どもはどんどん元気になっていくことも多いのです。
今回紹介した校長先生の話も、まさにそうですよね。
これを学校のせいにしたり、子どもに「もっと頑張れ!」って言い続けていたら、子どもはさらに親に気づいてもらうための行動を起こしますよ。
それは、子どもが意識してというよりも、無意識にすることのほうが多いかもしれません。
暴力的になったり、反対に無気力・無反応になったり、さらには摂食障害といった形で、身体を張って訴えてきたり・・・。
『ノー宿題デー』であるなら、何もしないダラダラな時間、ゲームやスマホの時間になってもいいですから、子どものやりたいことをさせてやってほしいなあと願っています。
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