怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
昨日、人生初の眼鏡を購入したんです。今まで視力には自信ありましたが、昨年あたりから遠くがぼやけたり、夜の運転で見えにくかったりするので、車の運転用に作りました。
さて眼鏡を受け取って、次の場所へ買い物へ行ったときのこと。
僕は車内で妻が買い物から戻ってくるのを待っていたら、悲しい気持ちになるできごとがあったのです。
親の言葉は子どもの思考の癖に大きな影響を及ぼす
僕はシートを倒して寝っ転がっていたので、姿は見えませんでしたが、幼い娘と母親の声が聞こえてきました。
娘「おしっこー!」
母「何回おしっこばっかり行っとん!?何回もおしっこって言うんだったら、今度からは連れてこんけーな!」
娘「・・・・・」
母「お母さんは、おしっこおしっこって何回も言う子は嫌い!」
イライラした言い方で、ピシャッ!と一言。その後、どうなったのかはわかりませんが、僕はすごく悲しい気持ちになりました。
もちろん、お母さんだって何回もおしっこへ連れて行くのは大変で疲れますから、イライラする気持ちもわかります。
でも子どもだって、おしっこしたいから言っているわけだし、生理現象だし、それに対してイライラして捨てゼリフのような言い方はマズいなあ。この子どもの将来が気になってしまいました。
親の言葉は、こうやって幼いころから子どもの記憶へと定着していきます。
そして気づかないうちに、思考の癖となっていき、行動に大きな影響を及ぼすのです。
例えば、今回のようなことが度々あった場合、子どもはどうなるか?
「おしっこをしたくてもお母さんへ言うと嫌われるから、我慢しよう」という気持ちが強くなります。
そして我慢できたときにお母さんが「今日はおしっこって言わない『いい子』だったね」なんてことを言ったとします。
すると子どもは「我慢すれば自分は認めてもらえる」という気持ちが強くなりますよね。
さらに子どもは『我慢する』ということを心がけていくようになっていきます。
子どもが素直に気持ちを表現できることが健全な成長
こうやって成長していくと、次のような思考の癖が出来上がる可能性が高くなります。
①『怒れたくない』『嫌われたくない』
②『自分より他人を優先する』『人の役に立たない自分は価値がない』
③『褒めてもらえないと自分には価値がない』『自分の価値は他人の評価で決まる』
これが自分の無意識へとインプットされていくので、いろんな場面で自分の行動へ影響するわけです。
例えば仕事をしていても、「自分の意見は我慢して他の人の意見を優先しよう」と常に他者優先なので、気づかないうちにすごくストレスを抱えている状態になっているといったことが多くあります。
そうなれば心身の不調がでてきますが、それでもまだ「自分の努力が足りないから」と、自分を責めてしまうのです。
本当は「自分の感情を素直に表現したい」「自分の意思を伝えたい」というのが、本来の自分の欲求ですよね。
自分の感情や欲求に嘘をついたり、蓋をすることほど危険なことはありません。
どうか、子どもの言葉や気持ちは、素直に受け取ってあげてください。
そして、自分の子どもが素直に表現できているなら、健全に成長している証拠ですから安心してくださいね。
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