怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもに追い打ちかけて逆切れさせていませんか?
オープンキャンパスの申し込みを忘れていた息子へイラッ!
4年前、我が家の次男が高校2年生だったときのこと。
当時、微生物にすごく興味を持っていて、目標とする大学を目指して日々がんばっていました。
その大学のオープンキャンパスへ行きたいと言ってたので、僕もその日は予定を明けていたんです。
私「そういえば、申し込みってしなくていいの?」
次男「あっ、そういえば・・・」
なんと次男は行くつもりになっていただけで、申し込んでいなかったのです。
申し込みをしなくてはいけないということが、まったく頭の中になかったんですね。
あわてて大学のホームページをチェックした次男。
パソコンの前で男「あっ・・・、う~ん・・・」と、うなってます。
僕「どうなん?だめなんか?」
次男「う、う~ん。もう締め切られてる」
ガガーン。
「なにやってるんだよ~」と心の中でイライラ。
けれど、ここで次男をしかっても意味がありません。
僕はひとこと「ツメが甘い」と言いましたが、ツベコベ言っているより、現実的な対処を考えた方がいいので
「すぐ電話番号調べて、申し込みできないか聞いてみたら?」
次男はすぐに電話をかけて、結局キャンセルがでたら申し込めるということがわかりました。
アンガーマネジメント知らなかったころの私だったら間違いなく「なんで、ちゃんと調べとかんのなら!」とイライラ感いっぱいに叱っていたところです。
いやいや、叱るというより、怒っていたことでしょう。
でも、怒ったところでオープンキャンパスの申し込みができるわけじゃないですよね。
次男も「しまった。ちゃんとチェックしておくべきだった」と思っているわけですから、そこへ追い打ちをかけるようなことをするのはよくないです。
子どもが逆切れするのではなく親がさせている
さらに以前の僕の叱りかたで、よく言った口癖が「なんで!?」や「なぜ!?」。これは『相手を責める』言葉。
原因追及をすればするほど、子どもはその場から逃れるための言い訳探しをするか、思考停止になるだけです。
失敗したことをわかりきっているのに、責め立てられると逆に腹が立ってきます。
いわゆる『逆ギレ』というやつですね。
わかりきったことを言われることほど、イヤなことはありませんよ。大人でも同じです。
僕自身、親からわかりきったことで怒られたとき「わかっとるわあ!」と腹を立てたことが何度あったことか。
自分のやってしまったことで「しまったなあ」と思ったときは、自己嫌悪になっていることも多く、自分に対してイライラして、心のコップはマイナス感情でいっぱいになってあふれ出すギリギリの状態。
そこへ追い打ちをかければ、心のコップは揺らされてマイナス感情が「バッシャーン!」とあふれ出て、怒りに変わってしまうわけです。
だから子どもが腹を立てて当然なわけなんですよ。
子どもを注意をしたのに『勝手に逆ギレされた』なんてことがありますよね。
でも実は、親が子どもを『逆ギレをさせてしまった』と考えることもできませんか?
ちょっとした声かけ一つで、受け止め方は違ってきますから、気をつけたいものです。
アンガーマネジメントは、自分も相手も、長期的に健康でいられるためのツール。
自分のイライラをぶつけてスッキリする方法や怒りに蓋をして我慢するための方法を学ぶのではありません。
自分の怒りの感情を素直に感じ取って、『怒る必要があるか?』『怒る必要がないか?』自分で適切に判断し、『怒って後悔』『怒れず後悔』といった、怒りで後悔しないための心理トレーニング。
怒りの感情と上手に付き合い、上手に表現できるようになりましょう。
今年の講演や研修の依頼が連日入ってきていますので、お早めにお問い合わせくださいね。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
子どもから大人まで、岡山発どこへでも
研修や講演のご相談はお気軽にどうぞ!
数人の子育て座談会から企業研修まで対応
企業での社員カウンセリングも対応
この記事へのコメントはありません。