怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
明けましておめでとうございます。2019年もよろしくお願いいたします。
年末年始は実家へ帰省されているかたも多いでしょうね。僕は愛知県東海市の妻の実家で、大晦日から元日を迎えるのが恒例行事です。せっかく実家へ帰省したのに、イライラしてしまうことってありませんか?
1年のスタートは気持ちよく送りたいですし、誰もが良い1年にしたいって思っていますよね。そこで新年ということで、あらためてアンガーマネジメントで重要な『べき』について解説しますね。
自分が正しいと思っている理想や願望がイライラの原因に
『べき』とは?「こうあるべき」「こうするべきでない」といった理想や願望。自分で正しいと思っている信念みたいなものなんです。『コアビリーフ』ともいいます。
怒りが生まれるとき、自分の理想と現実にギャップが生まれたときなんですよね。自分にとっては正しいと思っている『べき』ですから、相手の『べき』が自分の考えとは正反対だったら許せない気持ちになりやすいのです。
パートナーの実家へ行けば、生活習慣の違いを感じることがいろんな場面であります。それはすごく珍しくて「へえー!」って新鮮な気持ちになったり、逆にイライラする気持ちになったりするんですよね。これって『べき』の違いによることが原因。
自分の考えている『べき』が裏切られるとイライラします。これは『はず』や『つもり』という言葉でも表せます。『こうあるはず』『こうするつもり』が裏切られたときもイライラするんです。
年末に僕は自分の考えていた『はず』が裏切られて、プチイラ的な出来事があったのです。
妻の実家へ日本酒を買っていきました。日本酒を飲み比べたいという次男のリクエストに応えて、750mlの吟醸酒と純米酒、計2本を買っていったんです。
義父は、鹿児島出身で毎日飲むのは芋焼酎。だから日本酒買っていっても喜ばれないし、以前買って行ったときも僕が飲むばかりでした。だから義父は『日本酒は飲まないはず』と思い込んでいたんです。
義父へイライラした夫へ妻の言った言葉がすごい
そして夕食中のこと。少し日本酒を注ぐと「日本酒は甘いね」って飲んでました。夕食が終盤になり、日本酒が残り5分の1くらいになっていた2本の瓶を義父は「片づけるよ」と言って、なんと瓶をつかんでラッパ飲みでゴクゴク。義父は飲み終わると一言「甘いね」。
マジかよー!?僕は残りの日本酒をまだ『楽しく味わうつもり』だったのに!そのうえ、この日本酒は辛口ですっきりした味わいなのに「甘いね」って、全然日本酒の味をわかってない(はずな)のにゴクゴク飲むなんて!とプチイラ。
義父は日本酒ではなく『焼酎を飲むはず』と思って750ml瓶にしていただけに、自分の予想もしていない出来事。予想していないことにも人はイライラしやすいんです。でも義父には怒れない。妻へ不満の顔をするしかなかったのです。
すると妻は「今日買った日本酒は美味しいって思ったんでしょ。買って行ったお酒を喜んで飲んでくれたんだったら嬉しいことじゃない?また明日買ってあげるから。ねっ!」
妻はなんてすばらしい考え方か!見方を変えればそういう思考にできますよね。僕は自分の許容範囲の狭さに情けない気持ちになってしまいました。
お酒を買ってもらって実家へ戻る途中に見上げた空。なんと幸運を呼ぶという彩雲が!
しょうもないことでイライラするより、出来事の受け止め方や見方を良いほうへ変えれば、どんな出来事も楽しくハッピーにできます。そして、それが今回できなかったことで、2019年もあらためて自分自身を精進させようと心に誓ったのです。
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