子供の前で親が謝罪するときの言葉を伊勢ケ浜親方の逆ギレ会見から学ぶ
怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師
いなっち先生こと稲田尚久です。
横綱・日馬富士の引退表明会見。
同席した伊勢ヶ浜親方の態度が物議を呼んでいます。
謝罪でやってはいけない謝罪の仕方をやってしまった伊勢ケ浜親方
会見の最初、親方は涙を浮かべてハンカチで目元をぬぐったり、かなり落胆した様子。
しかし、報道陣の質問が始めってからは親方の様子が一変。
記者「今回の件、これまでの対応を振り返って、ご自身のことをどう評価するか」
親方「私ですか? 私は全部筋道を通してきちんとやっていました。それだけです」
記者「対応が遅れたとの声もある」
親方「何の対応ですか? 私は知ってすぐに謝罪しましたよ。電話でもしました。断られたこともありましたけど、そういったことはきちんとやりました」
最初の涙は何だったのか!?
親方やっちまったなあって思いました。
日馬富士の引退会見とは言え、謝罪の気持ちを表す場面でもあります。
謝罪の場でやってはいけないことをやっているんです。
心のコップがネガティブ感情でいっぱいだった親方
伊勢ケ浜親方の何がまずかったのか?
アンガーマネジメント的に考えてみましょう。
「私は全部筋道を通してきちんとやっていました」
「そういったことはきちんとやりました」
この言葉に裏にあるのは
・自分はこんなにがんばって対応しているのに、わかってもらえない虚しさ
・貴ノ岩だって日馬富士を怒らせた原因を作っていて、私たちばかり責められて悔しい
・期待していた日馬富士を引退させることがつらい
アンガーマネジメントでお伝えしている『心のコップ』。
親方の心のコップへは「虚しさ」「悔しい」「つらい」、さらには連日の騒動の件で「疲れた」といった、ネガティブな感情がいっぱいだったことが想像できます。
いっぱいに入っていたネガティブ感情がバッシャーンとこぼれたのでしょう。
自分の正直な気持ちを出してしまった親方。
そういえば、同じような人を思い出しました。
号泣会見で有名になった野々村竜太郎議員。
(イメージ画像)
あの人も心のコップがいっぱいだったんですよね。
親が子どものやったことで謝罪するとき気をつけたほうがいいこと
さて、今回の謝罪について、子育ての場面で考えてみます。
子どもが友達に嫌なことを言われて、怒って友達を殴ってケガをさせた。
親子で相手の子どもと保護者へ謝罪をしますよね。
そんなとき、たまにいるんです。
「でも、うちの子だって」
これを言ってしまう親御さん。
すごく気持ちはわかります。
でも、言わないほうがいいんです。
【謝罪の時は、謝罪だけに徹する】
これが相手への誠意ですし、誠意ある対応をすることで被害者側の親御さんも、加害者側の親御さんの辛い気持ちがわかるんです。
そうなれば
「うちの子も嫌なこと言ったのがいけないんです」
といった言葉も出てきます。
そして、子どもも親の謝る姿を見て、悪かったなあという気持ちや対応の仕方を学んでいくのです。
謝罪に行く前後に親は子どもの気持ちを受け止めてやる
「僕は嫌だったから殴った」
子どもの気持ちを受け止めてやることも必要です。
「そうか、それは嫌だよな。腹も立つよ。でも、殴ってしまったことはダメだよ」
謝罪に行く前に子どもの気持ちを受け止めて、納得させておく。
さらに、謝罪から帰ったときも大切。
「やってしまったことは変えられないから、これからは気をつけような。あなたが自分の言葉で謝れたことは良かったよ」
こうすれば、子どもも少しホッとしますし、これからに活かされます。
腹が立ったとき、まずは待つ。
反射的に行動しない。
怒ってもいいけど
・人を傷つけない
・自分を傷つけない
・モノを壊さない
小中学生に必ず伝えています。
アンガーマネジメントできる人を増やしたい。
増えていけば、今回のような日馬富士の引退も避けられたのではないでしょうか?
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