岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
【子どもを変えるより、子どもとの関わり方を変える】
小学3年生の息子さんの行動について相談をいただきました。
主な相談内容は以下の通りです。
相談者からは許可をいただいておりますが、プライバシーなどに関わらないよう、僕のほうで文面を多少変えております。
子どもの行動には目的があるから怒る
ゲームや動画を終わる決められた時間がきたら何度か声をかけるんですが、注意を一回で聞くことが出来
ず何度も同じ注意を繰り返さなくてはならず、無理やり中断させる と怒りのスイッチが入り手が付けられない暴言や暴れる状態になります。
人の行動には目的があり、怒るというのも、何か目的があるからです。
怒ることで親からの注目を集め、親に関わってもらうというのも目的の一つでしょう。
これは無意識にやっていることなので、「なんでそんなに怒るの!?」と言われてもはっきりした理由は言えないことも多いです。
でも怒っていると、何かしら親は関わってくれますから、子どもにとっては都合の良い表現手段になりますよね。
そうなれば、怒ることが一番便利な自己表現の手段にしてしまいます。
さらに親は子どもの怒りに対抗して、もっと怒るから、怒りのループから抜け出せなくなっちゃうわけですね。
じゃあどうすればよいのでしょうか?
子どもの良い行動に注目する
まずは、子どもの怒りに注目して反応しないこと。
様子を見ながらそっとしておいたり、「腹が立つんだね」と気持ちを受け止める程度でいいでしょう。
親が注目するべきことは、子どもの良い行動です。
良い行動というのは、お手伝いをしたとか、勉強を頑張って成績を上げたとか、そういったことじゃありませんよ。
ごくごく、親から見れば『あたりまえ』『当然』と思える行動です。
例えば、今回相談された息子さんで言えば、『ゲームや動画の時間を守る』という行動。
これを「時間を守るのは人として当然」と思っていれば、親は子どもの行動を見ても「やればできるじゃないか」くらいで終わってしまいます。
さらにまずいのは、「時間は守ったけれど、本当に勉強しているのだろうか?」と、疑問の目で注目し、子どものあら探しをして、また注意してしまうこと。
今回の相談には、「あたりまえの行動に注目し、感謝や喜びを伝えてみましょう。」とお伝えしました。
幸いなことに、相談者はご夫婦で参加されたので、二人で共通認識を持って息子さんへ関わっていくという姿勢を持たれていたことです。
これってすごく大切!お母さんだけが一人で悩んで抱え込んでしまうことも多いですからね。
そんなご夫婦から、後日嬉しい報告がありました。その一部を紹介します。
子どもを変えるより親が変われば効果ある
面談の後、主人とも今後どういう風に長男に対して接していこうか話し合い、 まずはアドバイス頂いた通り、本人のいう事を受け入れ、イライラせずちゃんと出来た時は「 ありがとう」や「いいね」「嬉しい」で対応し動画等の時間に対しても本人に決めさせる形で取り組んでいます。 4連休ということで学校もなく、比較的自由に過ごさせているのであまりイライラする事がまだなか ったのかもしれませんが、面談後は一度も怒りを爆発させることなく、 穏やかに過ごしてくれています。 また落ち着いているせいか、昨日は「○○したいからチャレンジタッチ2教科する」と自分から頑張ることを言ってくれ取り組んでくれました。 3日も穏やかな気持ちで過ごせるのは久しぶりなので、この週末は本当にリラックスできいい週末を過ごせました。 私たちも色々インターネット等で情報を集め、手探りながら色々試してきましたが、 今回稲田先生とお話させて頂いた事で自分たちのこういうところが良くなかった、 これは間違ってなかった等はっきりすることが出来、 すっきりすることができました。 主人も色々葛藤しているところがありましたが、一緒に話を聞けたことで長男との関わり方や接し方があの日以降変 わり、長男も笑顔で接するようになりました。
アドバイスさせていただいたことを、すぐ実践に移されたというのが素晴らしいです。
子どもをかえるのではなく、親自身の考え方や行動を変えたから子どもに変化が生まれたわけです。
ところが親はついつい子どもを何とかしなければと思って、子どもの行動を変えようと必死になります。
親が変えようとすればするほど、子どもは抵抗をしてきます。
親は子どものためを思うからこそ、必死です。必死だから、視野も狭くなってしまうんですね。
今回相談されたご夫婦のように、僕のような第三者の違った視点からの意見を取り入れるということは、狭くなった視野を広げるために必要なこと。
子どもは変えられませんが、子どもとの関わり方は今すぐにでも変えていくことができます。
子どもとの関係がギクシャクしている、子どもの行動がおかしい、そんなときはまず子どもよりも自分を振り返ってみましょうね。
いなっち先生の無料相談開催
おかげさまで現在16名のかたから相談をいただきました。ありがとうございます。
岡山県内だけでなく、鹿児島、長崎、佐賀、鳥取、兵庫、大阪、愛知、静岡、神奈川、千葉、さらには海外のドイツまで。
2020年5月31日で受付終了です!
親子関係や子育てのことで誰かに悩みや愚痴を聴いてもらいたいけど、コロナウィルスの影響で人との接触は控えたい・・・。
学校の先生に話すほどではないかもしれないし、先生には話しづらい・・・。
職場での人間関係でモヤモヤ・・・。
こういったことを一人で抱えていませんか?
そこで期間限定の特別企画。
相談はしたいけれど、相談料の振込で外出は自粛したい。
子どもが小さいから相談料の振込に行くのも一苦労。
そんなかたのために、無料相談にしました。
『いなっち先生ちょっと聴いて!』
24年間の教師経験と産業カウンセラーの資格も持っている僕が、お悩みや愚痴などをオンラインやお電話で聴かせていただきます。
普段なら、個人カウンセリングは1時間1万円ですが、日本全国でいろんなお悩みを抱えている方が少しでも楽になってもらえばと思い、特別企画です。
お問い合わせは以下からどうぞ。
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