怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
一昨日は、真庭市立落合小学校、昨日は美作市立大原小学校で講演させていただきました。どちらの小学校も、前半が児童対象『やってみよう!アンガーマネジメント~おこるをコントロールしてニコニコに~』、後半は保護者対象にアンガーマネジメントの話にからめながら、子育てで大切なことをお伝えしました。
「どの子どもたちもすごく集中して先生の話を聴いていましたね」「稲田先生は中学校の先生だったのに、小学生の目線に合わせて話をされてすばらしかった!」両校の先生方から、ありがたい言葉をいただきました。僕の方こそ、お世話になり大変ありがとうございます。
子どもには自らをよりよく実現していこうとする力がある
でもこれは、僕の講演のテクニックだけでは成り立ちません。子どもの中に秘めた『もっと良くなりたい』という思いがあるからなんです。
人には『自分をもっとより良くしていきたい』という欲求があるし、もともと人は『自分をより良くしていく力』を持っているからだと思います。
子どもには育つ力があります。『実現傾向』というものが備わっています。
実現傾向とは?
生命体や人間にとって最も根源的な動因
生命体が自らをよりよく実現していこうとする潜在的な力のことであり、適切な環境の条件下では、生命体はこの傾向に従って成長していく。
これは、カウンセリングを学ぶときに知ったことです。ジャガイモを置いておくと勝手に芽が生えてくるように、生命には成長する力があるということなんですよね。
親が子どもを育てなきゃって思えば思うほど、子どもの育ちを邪魔していく
社会人となった長男は、大学時代に映像に関する勉強をしていました。当時その長男から、次のようなラインのメッセージが来たことがあります。
「美と芸術の論理っていう授業の中間レポートで、日本or東洋の芸術作品のうち一つをあげ、様式論的立場と意味論的立場から作品解説をしなさい。というレポートあるんだけど、いい作品が見つからなくて、何かいい作品ない?」
うわぉ!!一応、中学校美術教師ですが、これはちょっとハードル高しっ!!ってこのとき思いましたよ。
自分なんてバイトに明け暮れた芸大時代。今思えば、もっと勉強しておけばよかったなあって。そして、中学・高校では吹奏楽漬けだった長男がまさかこんなことを勉強するとは!?すごく驚いたことを覚えています。
当時、いや今でも長男は勉強に仕事にものすごく意欲的です。子育てを振り返っても、「勉強しなさい!」って言った記憶はないです。
この子にいろんな制限をかけると逆効果になると考え、彼の好奇心を大切にしてできる限りやりたいことをさせてきた結果ですね。
長男を見ていて気づかされました。親が子どもを育てるのではなく、子どもは自分から育とうとするんだって。
親が子どもを育てなきゃって思えば思うほど、子どもの育ちを邪魔していくんだなあって。
長男が大学に入ってこんなことを言ったことがあります。「今までこんなに勉強したことないくらい勉強しとるわ」それも、とってもいい顔で言ってました。
『人は自らをよりよく実現していこうとする』ってこと。親も教師も忘れずに子どもに関わってほしいです。
さて、今回紹介した長男からのラインには続きがあります。
「最近アンガーマネジメントのことばっかやってるイメージだったけど、やっぱ美術の先生なんだなと思った。」と。当時、美術教師としての父親を認めてもらってうれしかったです。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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