中学校の給食時間はブラック?子供も先生も心が休まらない昼休み
怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師
いなっち先生こと稲田尚久です
【常識を疑ってみることも必要】
独立してから1年過ぎました。
今まで見てきた教育現場の世界。
改めて非常識なことも多いって感じます。
中学校の給食は生徒も教師もブラック
それは給食。
給食時間はブラックって言いたくなります。
僕は教室での給食もランチルームでの給食も経験してます。
どちらにしても、とにかく忙しい。
僕の経験したある中学校のお昼の流れ。
12:40に4時間目終了。
給食当番はランチルームへ移動。
まず移動で5分かかります。
40分に授業終わって、すぐに生徒が来ればいいのですが、授業によっては長引いたり。
さらに生徒によっては友達とおしゃべりしていて遅れたり、うっかり当番忘れていたりなんてことも。
到着後はエプロン着るのに時間もかかるし、健康観察なども必要。
12:55には当番以外の生徒が入って来る。
この時間までに準備ができるようになるまで、新1年生は至難の業。
僕も必死。
「おい!急げ!」
ついつい声を荒げてしまうこともありました。
13:00一斉にいただきます。
13:20一斉にごちそうさま。
実質食べる時間は15分ちょっと。
新1年生には小学校と量が違って、食べること自体大変。
13:25から13:40まで掃除。
掃除後は、係によっては時間割を確認しに行く。
13:50には5時間目の予鈴。
13:55に5時間目開始。
4時間目終わってわずか1時間15分の間に、給食準備から掃除、翌日の準備までやっています。
「よくまあ子どもたちはこんなハードスケジュールを毎日こなすなあ」
と、今考えると驚きです。
毎日が戦いのようですね(笑)
先生も給食は心が休まらない
今まであまり考えたことのなかったことですが、独立してゆっくり昼食を食べるようになって、学校現場の常識って、世間の非常識だなあって感じます。
大人だって、昼食含めて昼の休憩は1時間は確保されますよね。
ところが教員は、4時間目の授業終わったら休む間もなくランチルームへ行き、生徒の給食準備を指導、給食中も生徒の様子を見ながら気を抜くことはありません。
落ち着かない学校の場合、生徒が食べ物でいたずらしたりします。
みかんの皮を潰して汁を人の目にかけたり、豆を投げたり、牛乳へなにか入れたり・・・、あげればきりがないです。
さらに、自分の食べたくないものを人の食器へ入れたり、逆に自分の食べたいものを勝手に取ったり、目を盗んで隣の教室へ入って給食食べているとか、監視しておかないと何が起きるかわからないということもありました。
給食後は片付けの様子を見て確認、そして掃除場所へ。
掃除が終われば、5時間目の授業準備。
授業のない先生は、生徒の様子を見守る。
いつホッとする時間があるのか?
僕は給食は疲れることのほうが多かったです。
一人でゆっくり食べてみたいって、何度思ったことか。
給食や昼休みを長くすればいいけど反対意見もある
それなら、給食や昼休みを長くとればいいのにって思いますよね?
ところが中学校の場合、放課後の部活動があります。
昼の時間を長くとれば、6時間目の終了時刻も遅くなります。
そうなると、部活動の時間が減るわけです。
部活動に熱心な先生からすれば言語道断。
さらに学校によっては、子どもの自由な時間が増えれば、なにかとトラブルが増えるということもあるんです。
暇があれば、なにか楽しいことをしたい。
だから思わぬことが起きたりしますし、陰でコソコソってこともあります。
そういった生徒指導面からも、昼の時間は最小限で済ませたいということもあるのです。
子供も先生も必死でやっていることを知ってください
いろいろと改善の余地はあるとは思います。
外部から見れば、言いたくなることもあるでしょう。
批判するのは簡単です。
どうすれば、もっとより良い方向へいくか?
僕も教育現場を離れた者として、今後なにかできることはないかと模索中です。
だから今できることは、現場で子どもと先生が必死でやっているってことを、多くの人へ伝えることなのかなと思って今回書きました。
ただ僕個人としての意見は、中学校の部活動を教員が受け持つ制度は変えていくべきだと思っています。
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