子供が服を汚して困っているお母さん!アルマーニの標準服で子育てできる?
怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師
いなっち先生こと稲田尚久です。
「わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい」
このフレーズ覚えていますか?
僕と同じ世代や僕より上の世代の方は記憶に残っているのでは?
丸大ハムのコマーシャルで有名なフレーズですよね。
子供は服を汚したり元気いっぱいに生活するもの
さて、なぜ丸大ハムのコマーシャルを思い出したか?
最近話題になっている、東京銀座の泰明小学校の校長が標準服をアルマーニに決めた騒動から。
だって、子どもって服を汚したり、破ったり、当たり前でしょ?
教師をやっていた時、僕はスーツを何度破ったことか。
階段を慌てて駆け上っていくとき、手すりにスーツの上着のポケットをひっかけてビリビリに破ったこともあります。
しゃがんだ時に股を破ったこともあります。
腹に力を入れたら、破れたこともあります。(ただ単に、太りすぎていたときのことですが)
子供も大人も行動的に生活していると、服は汚れたり破れたりするんです。
僕の中学時代の制服姿。
帽子が時代を感じますね(笑)
アルマーニというブランドを着た子どもは伸び伸び過ごせるのか?
高価なアルマーニの標準服。
果たして、それで子どもたちは運動場を駆け回れるのでしょうか?
汚して帰れば、親御さんから怒られることが今まで以上に増えてしまわないでしょうか?
記者会見で校長は
「銀座にある泰明小らしさを具現化するための一つの方法としてブランドの力を借りた。子どもたちが高価な物を扱えば、所作もよくなる」
と言われています。
小学生が所作を良くする?
マナーのいい、穏やかに振舞う子どもが良い子?
大人の都合でしょ?
通学中のバスのマナーが悪いとか言われたり、地域やOBからいろいろと校長は言われていたようです。
なんでもかんでも、学校が子育てを負っていることに、今回の問題点を感じます。
子育ては家庭も地域も学校も一緒にやっていくもの
僕が中学校教師をやっていたときも、いろんな苦情が地域からきました。
「中学生の自転車のマナーが悪い」
「中学生が川で泳いでいる」
「中学生が店内で騒がしい」
学校へ電話がかかってきます。
電話が来れば、教師も現場へ行ったり注意しますよ。
でもね、それを見たとき大人がまず注意してほしいです。
もちろん、注意しても言うこと聞かないから何とかしてくれという場合もありますけどね。
地域で遠慮なく子どもを叱れる時代はもう過去のものなのでしょうか?
校長の主導権が強すぎる学校は危険
だからといって、校長が保護者や職員の意見に耳を傾けないのも問題。
今回のアルマーニ騒動も、僕は校長の独断が問題のように感じます。
確かに、校長に決定権あります。
職員会議は校長の補助機関で、最終決定は校長。
だから、他の教員が何を言おうとも、校長がこうすると決めればどうすることもできない。
でもね、いろんな意見を聞いたうえで決定されるのならいいのですが、校長だけで決めてしまうのは非常に危険。
校長といえど人間ですから、誤った判断だってあります。
「変えるつもりはない」
そこまでかたくなにしなきゃいけないことなのか?
そこまでこだわることが、本当に子どもたちのためになるのか?
学校の主役は誰でしょうか?
子供じゃないの?
わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい。
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