子どもの褒め方で知能へ大きな影響が出るのはなぜか?
怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師
いなっち先生こと稲田尚久です。
努力を褒めるのか?
才能を褒めるのか?
前回のブログに書いたように、実験で大きな違いが出ましたよね。
前回のブログはこちら
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子どもの努力と才能どちらに親は注目するかで子どもの才能開発に影響する
では、この本に書かれたその実験の続きです。
能力を褒められた子どもはできない原因を自分の能力のせいにする
生徒全員になかなか解けない難問を出しました。
2つのグループの反応はどうなったか?
能力を褒められた生徒たちは
「自分はちっとも頭が良くない」
と思うようになり、解けないのは頭が悪いからという原因にしたのです。
努力を褒められた生徒たちは
「もっと頑張らなくちゃ」
と思い、解けないことを失敗とも思わないし、自分の頭が悪いからとも考えなかったそうです。
努力を褒められた子どもは難しいことに面白さを感じる
難しい問題を解くことをどう感じていたのか?
能力を褒められた生徒たちは
「面白くない」と答えるようになったそうです。
努力を褒められた生徒たちは
「難しい問題のほうが面白い」と答える生徒が多かったそうです。
能力を褒められることで、自分の能力は常に高くなければいけないという暗示にかかってしまうのでしょうね。
これは、成績でトップクラスにいつもいる生徒が、さらにレベルの高い進学校へ入学して、自分よりも能力の高い人がいる中で、それまでの自信を無くしてスランプに陥ってしまいやすいことと同じですね。
能力を褒めると知能が下がり、努力を褒めると知能が上がる
さらに、これ以降また優しい問題を出されても大きな違いが生まれたのです。
能力を褒められた生徒は
自分の能力に自信が持てなくなり、最初よりもさらに成績が落ちてしまったのです。
努力を褒められた生徒は
どんどん出来が良くなっていき、難問に挑戦したことで、優しい問題が出されたときには今まで以上にスラスラ解けるようになっていたのです。
今回の実験では、知能検査の問題を使っているので、能力を褒めると知能が下がり、努力を褒めると知能が上がったということになると、著書のキャロル・S・ドゥエック教授は書いています。
子どもに頭が良いと親が言うのは子どもの才能を潰すことになる
さらに、生徒全員にこれから他の学校の生徒へ、どんな問題が出たかを教えに行くと伝えました。
どんな問題かを書く紙には、自分の得点も記入する欄があります。
能力を褒められた生徒は
4割近くが得点を高く偽って書きました。
「頭が良い」と言われると、ウソをついてまで頭が良い自分でいなければいけないという意識になってしまうのでしょうね。
そうなると、子どものチャレンジ精神はなくなってしまいます。
これは子どもの責任ではなく、大人の責任ですよね。
受験へ向けて親は子どもへあれこれ言う必要なし
前回と今回で紹介した実験。
これらを見ていると、子どもへあれこれ言う必要はないですね。
親は子どもを見守っていればいい。
親は子どもの頑張っている所を認めればいい。
親がヤキモキしても、結局受験するのは子どもですから。
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