共感力の高い人になる には「優しくしなさい!」では無理!
岡山発、思春期の子育てにアンガーマネジメントとコミュニケーションの研修・講演の講師、元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
数年前のことですが、妻と某ホームセンターへ行ったときのこと。店の前で座り込んでいる3~4歳くらいの男の子が、お母さんから激しく怒られてたんです。
お母さんが何について怒っていたのかはわかりませんが、「何やってんの!さっさとしー!」って激しく大声で言った言葉が聞こえました。
子どもへ怒りすぎた過去も大切な経験
子どもが思うように動いてくれない時って「早くしなさい!」って言いたくなりますよね。僕も若い頃に子どもへ言ったことありますよ。
子どもへ「〇〇しなさい!」「〇〇できるようにさせなければ」と、子どもを動かそうとすることよりも大切なことを親は心がけた方がいいんです。
そのことについてブログで度々紹介している佐々木正美先生の本『完 子どもへのまなざし』を読むと、僕自身の反省も含めてすごく大切なことに気づかせてもらえます。
本の中で書かれていることから引用します。
「人間というのは、人生のはじまりにおいて、自分が望んだように育てられれば育てられるほど、生きる希望がわいてくる。基本的信頼感の中身は希望です」
「人を信じる力と自分を信じる力は、表裏一体のもので片方だけということはない。信じることができる人をもてないと、人間は自分も信じることができなくなる」
そういう育児をしてくれる人に出会うことによって、相手と共感する感情を育てることができます。
この共感性という感情があるから、相手に対する思いやりとか、相手の喜びを自分の喜びにすることができ、大きくなるにつれて、相手の悲しみ、苦しみを思いやることができる感情へと発達していくのです。
親は子どもの望むような親になる気持ちが大切ということ。いやあ~、反省です。僕は自分の都合ばかり言っていたもんなぁ。トホホ・・・。
しかし、過去は変えられない。過去の経験をもとに僕もいろいろと自分を変えようとしてきましたし、それが今の講演に活かされています。
もし、子育てで反省することがあるのなら、それを今そしてこれからに活かせばいいんですよ。大丈夫!
今、僕が関わっている親御さんの中には、お子さんへの過去の関わり方がまずかったという反省を活かして変ろうとされているかたがいらっしゃいます。
変わろうと思ったときがチャンス!ただし、できる事なら子どもの年齢が低い時点で変えていくといいんですよ。
ブログの最初で紹介した母親と男の子も、あの年齢なら軌道修正がしやすい。けれど、あのままだとすごく心配になります。
それを強く感じさせたのが、怒鳴られた後の男の子の表情だったのです!
次のページへ続く。
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