怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
2014年の8月は教員免許更新講習でした。
都合のいい人間を育てるのが教育か?
当時のフェイスブックを振り返ると、こんなことを書いていました。
教育が国や企業に都合のいい人間育成になっていることを改めて知らされる実り多い講習だった。教育基本法はやはり改悪だった。
そして、今のままでは管理に言いなりの物言わぬ子どもを育ててしまう危機感を感じ、残りの教員人生で何ができるかを考える良いきっかけとなりました。
こんなことを書いたのは、免許更新講習の教授が言われた次の言葉が印象的だったからなのです。
「今の教育は、国や企業の言いなりになる、物言わぬ人間育成をしているように感じます。」
僕は、知らず知らずのうちに、そういう教育をしてきたかもしれません。
言うことを聞く子どもは良い子と勘違いしてしまう
教師をしていたときは、生徒がこちらの指示に素直に従ってくれるとすごく助かりました。
親も同じじゃないでしょうか?
子どもが言うことを素直に聞いてくれる。
助かりますよね?
でも、それって当たり前のことではないのです。
思春期の子どもとなれば、それは望んではいけないこと。
言うことを聞かないから怒るのはダメ
先生の言うことは聞くべき
親の言うことは聞くべき
思春期に入るまでは、素直に聞いていた我が子。
ところが、そうじゃなくなるのです。
でも、それを受け入れられない。
子どもの反抗的な態度や無視。
言うことを聞かせるために使われるのが
【怒る】ということ。
でも、それはほとんど効果ありません。
さらに関係悪化させるだけなのです。
言うことを聞くのが当たり前と思うから腹が立つ
「なんで、こんな生意気な子どもになったの?」
そう思うあなた。
見方を変えてみたらどうですか?
「生意気なことを言えるように成長したな」
「自己主張できるくらいになったんだ」
我が子の成長と認めれば、少し楽じゃないですか?
思春期の子どもは素直に言うことを聞かないもの
そう思えば、気持ちも楽ですよ。
僕は常にそう思うようにしていました。
だから、素直に聞いてくれる生徒には、いつも感謝の気持ちでいられました。
最後に勤務した中学校の生徒は、とても素直でやる気に満ちている生徒が多く
「これは、当たり前のことじゃない。ありがたいことだなあ。」
という気持ちを忘れずに過ごしていました。
教員免許更新講習のとき、まさか教師をやめるとは思いもしませんでした。
教師を辞めた今でも、子どもが主体の教育であって欲しいと願っています。
僕は教師とは別の角度から、教育現場への力になれたらと考えています。
物言わぬ人間育成とならないために。
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