怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
女子マラソン元日本代表の原裕美子選手が、栃木県のコンビニエンスストアで、化粧品などおよそ2600円相当の商品を万引きしたとして、警察に逮捕。
このニュースをご存じの方も多いことでしょう。
お金に困ってたのか?そんな様子はなさそうです。
万引ききは子どものヘルプサイン
テレビで原選手のお父さんのインタビューが流されていました。
「欲しいものがあればお金で買えばいいのに。魔がさしたのかもしれない。」
こういった発言をされていました。
僕には原選手の家庭環境などわかりません。
マスコミもすべてを流さないので、これ以外にもコメントされているかもしれません。
ただ、この発言だけを聞いたとき感じたこと。
多くの万引きってお金の問題じゃない。
子どものヘルプサインなんだってこと。
万引きは心を満たす行為
それはどういうことか?
万引きをすることで心を満たそうとしているんですよね。
万引きする前の緊張感やするときの快感、その後の満足感。
万引きすることで親からの注目を得られること。
こういった目的があるんです。
悪いことだというのはよくわかっています。
見つかれば捕まるし、親から厳しく怒られる。
それをわかっていてもやってしまう。
高いリスクをおかしてもやってしまうのは、それだけやってしまう側に意味があることだからなのです。
愛情不足を補うために万引きをする
あなたの中の異常心理
著 岡田尊司
窃盗癖も過食症も幼い頃に愛情不足を味わった人にみられやすいという事実とも関係している。
つまり、これらの状態は、幼い頃に刻まれた根本的な欠落や、それに対する飢餓感が存在していて、それを過剰なまでに代償しようとする衝動に駆り立てられているということである。物をむさぼること、食べ物をむさぼることは、愛情をむさぼることの代償行為なのである。
以上、本からの引用。
教師時代、思春期の子どもに関わってきて、まさにこの本に書かれているとおりだなと感じます。
万引きの行為だけを指導しても、また繰り返します。
「万引きがどういうことかわかってるのか!?」
そんなことを言っても全く効果無いです。わかっててもやってしまうわけですから。
問題を解決するには愛情しかない
親からの愛情で心が満たされていないことが根本的な問題。
万引きを厳しくとがめるだけでは解決しません。
まずは、やってしまったことを受け止めることから。
そして、ありのままの子どもを認める。子どもの気持ちに寄り添ってやる。
理想論に聞こえるかもしれませんが、思春期を迎えたり、大人になった子どもに対してできることって、そういったことしかないです。
幼いころの愛情不足を大きくなってからでも取り戻すことはできますよ。
子供が大きくなるほど愛情不足を取り戻すことは大変
でも、それには労力と時間が必要です。
幼い頃の子育てで手がかることよりもっと大変なこと。
だからこそ、子どもが自分から「抱っこしてー!」と言ってくるときを大切にしてほしい。
子ども要求に応えて、子どもの心を満腹にしてやってくださいね。
子どもが甘えたいときに甘えさせること。これさえできていれば、なんとでもなりますから。
手をかける子育ては大変ですが、それは必ず子どもにとっても親にとっても実を結びますよ。
子育てで毎日クタクタの親御さん。がんばってください!
でも、イライラすることも多いですよね。
子育てに必要なスキルを身につけておくと子どもの成長に役立ちます。
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