白黒思考 の親は、子どもを苦しめる!
岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
妻との会話。
妻「家族の中に白黒思考の人がいたら、周りの家族は疲れるよね」
僕「じゃろうなあ。『まあ、しょうがない』とか『まあ、いいかあ』といった白黒つけられないグレーゾーンが世の中にはいっぱいあるし、それを認めないと、子どもにまで『良い』か『悪い』のどちらかを求めるので苦しいわなあ」
妻「そうなのよ。不登校の子どもの背景に、白黒思考の家族の存在があるケースがあるんだよね。」
僕「わかるわかる。子どもは成長過程で、大なり小なり影響を受けやすいよね。他の人から見れば”それくらい子どもならあるんじゃない?””そんなことにこだわらなくても、なんとかなるんじゃない?”って思ってることに熱くなって、怒ってる人いるよね。」
この会話の後、ブログの内容を考えていたときに、ふと思い出したことがあるのです。
以前、岡山市と鳥取市で連日アンガーマネジメント叱り方入門講座を開催したときのこと。
白黒思考 の人は自分以外の価値観を許せなくなる
受講された方の印象的な感想です。
私は自分の「べき」というものさしが非常に強く、他人の価値観を批判する傾向があったことがわかり、まずは「べき」というものさしを人に押し付けないクセをつけたいと思いました。
そうなんですよね。自分の『こうあるべき』は、じぶんのものさし。
でもその尺度は、他人と共通の尺度ではない。自分で決めた尺度。
「自分とは尺度が違うけど、そんな考え方もある」と、他人の『べき』を受け入れることができればいいのです。
でも、白黒思考の人は他人の『べき』を受け入れられないことが多いんですよね。
なぜなら『良い』か『悪い』で判断するので、自分と違う考えや行動をとる人を許せないのです。
「思春期に入ったんだから、もう大人の考え方をするべき」
「これくらい中学生ならできるべき」
「言わなくてもわかるはず」
白黒思考 の人は、子どもや部下に対して「これくらい言われなくても、出来て当たり前」と思う傾向が強いです。
だから、自分の思う通りのことを子どもや部下ができなかったとき、イライラ感を表現したり、強く怒ってしまうわけです。
でもこれって、子どもや部下の成長過程を全く見ていませんよね。
親の 白黒思考 が子どもへ悪影響を与える
さきほどの感想を書かれたかたが、自分の『べき』が強いということを言われていたので、次のようなことを聞いてみました。
「物事を『白』か『黒』とか『良い』か『悪い』で判断するクセがあるんじゃないですか?」
ドンピシャだったようで、すごく納得されていました。さらに、その方はこう言われました。
「自分の母親が同じように『べき』が強く、押し付けられてきて、今度は自分が同じことを言ったりしていることに気づいたんです」
「学生時代の友人関係や人間関係でも、自分の白黒思考がいろんな影響をして苦しむこともありました」
この方は、こうやって気づかれたことが大きな前進だと思います。そして、タイミングよく講座を受講されたことが素晴らしいですね。
この方は今回の受講をきっかけに、自分自身を開放しながら新たな一歩を踏み出せると僕は信じていたのですが、現在は、イキイキとお仕事されていらっしゃいます。
親の『べき』から解放してやれば子育てはうまくいく
子どもは親の要求に応えたいんです。親の喜ぶ顔を見たいのが子ども。子どもって健気なんですよ。
そこに気づかず、どんどん子どもへの理想を高くし要求する。子どもの失敗を許さない。これが続くと、よほど知恵があって、ある程度要領の良い子は切り抜けられますが、そうでなければ徐々にエネルギー切れしていきますよ。
そして、その子どもが親になったときに同じような子育てをしてしまう。連鎖していくのです。
アンガーマネジメントや叱り方を学ぶことで、子どもを苦しめることは確実に減っていきます。
なにより、親自身が楽になっていきますよ。
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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