いい子に育てる より子どもの望む親になる
今回の男の子の出来事を妻と話していて、児童精神科医の佐々木正美先生の本『はじまりは愛着から』(福音館書店)にもそういったことが書かれていることを二人で話ました。
その内容とは、次の通りです。
私たち日本人は、近年、幼い時からわが子を、親自身が望んでいる「いい子」に育てようとする気持ちが強くなっています。
子どもに対する「愛情」より、親の自己愛を大きくして子育てをしているのです。
(中略)
この自己愛の偏重と孤立の結果がもたらす子育てこそ、子どもが望む「いい親」になるのではなく、親が望む「いい子」にさせてしまう生き方なのです。
子どもの成長や子どもの残す成果を、親は自分の『手柄』のように捉えている人がいるんですね。
子どもが「有名大学に入った」など、世間一般から「すごい!」と言われる成果を残すことに価値を感じてしまっているわけです。
これは、子どもも親も『優越感』を感じるだけであって、自己肯定感は生まれてきません。
じゃあどうすればいいのか?佐々木正美先生は、こう書いています。
「親が望む子ども」に育てるのではなく、「子どもが望んでいる親」になるという気持ちを忘れないこと。
そして、成果を急がず、ゆっくりと育ててやりたいものです。
この部分を読んで、「やっぱり佐々木先生の本はホッとするよね。」と、僕も妻も二人で再確認したのでした。
子どものペースでいい。ゆっくりでもいい。
親は、子どものスピードに合わせてやればいいんですよ。
今回紹介した親子の姿は、まさにその通りだったのです。
さらに佐々木先生の書いている次の内容は、気をつけないと親が陥りがちなことですよ。
親が自慢したいような子どもにそだてることこそ、じつは子どもの心をもっとも傷つけている子育てなのです。
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