しばらく、その生徒の話をいろいろ聞いてから次のような会話をしました。
僕「あなたはどうなりたい?どうなったらいい?」
生徒「イライラしなくなりたいです。」
僕「あなたはお母さんを変えられる?それとも変えられない?」
生徒「う~ん・・・・。変えられないです。」
僕「じゃったら、変えられないことにいつまでもこだわるのはやめようや。よけいに腹が立つばかりじゃから。変えられないことは、あなたができるなにか別の方法を考えようよ。なにかないかなあ?」
生徒「(しばらく考えて)イライラしてきたら、お母さんとは別の部屋へ行ってみるとか・・・?」
僕「それいいねえ。やってみよう。」
さらに『怒りの温度づけ』のことも説明し、腹が立ったときに必ず怒りの温度を考えることをアドバイスしました。
一度授業で行っているので、説明するとすぐに理解してくれましたね。
そして、2週間以上たったある日。
僕「あれからどう?」
生徒「先生すごく楽になりました。温度づけやってたらどんどん温度が低くなって、腹がたたなくなりました。」
と、すごくいい笑顔で話してくれました。とってもうれしかったですね。
親は子どもをコントロールしてはいけない
今回紹介した生徒からの2件の相談。大人は見習うべきことが多くありますよ。
変えられないことに、いつまでもこだわり続けず、現実的な対処を考えることの大切さを中学生は理解しています。
『親は変えられない』とわかっています。ところが、親はどうでしょう?
『子どもを変えられる』と信じていませんか?そして、気づかないうちに我が子を親のコントロール下におこうとしていませんか?
『子どもは変えられる』とか『子どもを変えるのは親の役目』だなんて、親のエゴでしかないと思います。
「子どもの将来のため」とか、「子どもの幸せのため」とか言う親ほど、子どもを自分のコントロール下に置いて、「子どもの成果=自分の手柄」のように勘違いしやすいんです。
確かに親のサポートは重要ですが「子どもの成果=子どもの努力の結果」なんですよね。
【子どもはコントロールできない】
このことをいつも意識して、子どもとのコミュニケーションをとってほしいです。
そして、『子どもの人生は子どものもの』親の人生と子どもの人生をごちゃまぜにしちゃいけませんよ。
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