悲しみに親が共感していれば問題行動は起こさない
この女性を救う一番の近道は、両親が温かく受け入れて時間をかけて支えていくことだと思います。
子どもが立ち直るためには親の支えが必要なのに、女性の両親は支えるのではなく切り捨てるだけ。自分達が産んで育てた子どもへの関わり方の結果がそうしたのに・・・。
薬物に手を出したことが問題なのではなく、親の関わりこそが一番の問題点なのですよ。
幼いころに父親や母親などの保護者に愛情をかけられ、自分の要求をしっかり満たされた子どもは、家族はもちろん、学校や社会に出ても人と信頼関係を結べるようになります。
しかし、それができなかった子どもは、大きくなってから自分の要求をほかに向けるようになったり、ときには反社会的な行動をとったりするようになります。
このように佐々木先生は書いています。
子どもへ早くから躾をさせたり、自分でなんでもできるようにさせることは必要ないんです。
子育てはもっとシンプルでいい。子どもの話に耳を傾けたり、抱っこしたりして、子どもの要求に応じてやるだけで充分。親子間における基本のコミュニケーションが出来ていることが大切。
そして子どもの感情に共感してやることです。親が子どもの喜びも悲しみも、自分のことのように感じてやることが大切ですよ。
「友達にバカって言われて辛かった。」と、子どもが言えば、「そうかそうか。それは辛かったね。」と、共感するんです。
子どもの悲しみに親が共感していれば、子どもには自然と人の気持ちに共感する力が身についていきます。
「人へ優しくしなさい」と言われて、優しい気持ちが育つものじゃないです。
自分の気持ちを温かく受け止めてもらえてこそ、優しい気持ちが育つのですよ。
だから、おかあさんといっしょのお兄さんの絵が下手とか、クレヨンしんちゃんがお尻を出すことが、子どもへ悪影響を与えるなんて関係ありませんからね。
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