子どもにとって都合の良い理由ばかりが増えていかないようにするには?
僕がブログで何度も書いているように、『子どものするべき課題』と『親のするべき課題』を分けて考えることなんです。
『勉強や宿題をすること』は子どもの課題であって、親の課題ではありません。
勉強や宿題をサボったら、子どもが自分で責任を取る必要があります。
親があれこれ口出しすることは、子どもの課題に土足で踏み込んで子どもに責任をとらせる経験を奪っているんです。
これは子どもの成長する力を、親が奪い取ってしまっているんですよ。
子どもも大人も失敗したくない自己防衛の気持ちがある
子どもが自分に都合の良い理由を探していくことは、人間として当然の行動です。大人でもよくやっていますよ。
「仕事が忙しくて全然練習できてないから、今日のゴルフはベストが出せないなあ。」
なんてことを事前に宣言しておくことで、結果が悪くても仕事の忙しさを言い訳にできるので、自分の評価を下げなくてすみますよね。
こういうことを心理学で『セルフハンディキャッピング』自我防衛機制っていいます。
失敗して傷つくのは嫌ですから、傷つかないために予防線を張っておこうとするわけなんですね。
自分にあえてハンディキャップを与えることで、たとえ失敗しても「私のせいじゃない」という都合の良い言い訳をすることができます。
逆に成功したなら、「ハンディキャップがあったけれど、成功することができた」と、自分の評価を高めることができます。
わかりやすく言えば、子どもの頃にテスト前だというのに、机の片付けをしてしまったという経験はないですか?
テスト勉強が思うように進まず自信がない。だから、テスト結果が悪かったときのために、その言い訳を作っておくという自己防衛の気持ちが働くわけです。
他にも、セルフハンディキャッピングを親が子どもへ決めつけて言ってしまうケースもあります。
それは、子どもへの声掛けで親がよく言うこんなセリフ。
「あなたはもっと頑張れば、本当はできるんだから。」
これ言われると、子どもにとって都合がよくなるんですよ。
だって、「やればできる」という可能性を残しておけますから。
可能性を残しておく方が、子どもにとっては楽ですよね。
そうすることで、努力やチャレンジをするよりも、何もしない方が都合がよくなってしまうというわけです。
親は子どもより長く生きていますから、いろんな経験を積んでいます。
だから子どもの失敗を防いでやりたいし、子どもが幸せになってほしいって思いますよね。
でもそれは、『本当に子どものためになっているのか?』って、一度考えてみてくださいね。
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