では、その実験とは次のような内容です。
電気ショックの流れる部屋AとBそれぞれに犬を入れます。部屋からは逃げ出すことができない状態になっています。
Aの部屋に入った犬には、スイッチを押すと電流が止まる仕掛けにし、Bの部屋に入った犬には、何をしても電流が止まらない仕掛けにします。
この実験で、Aの部屋に入った犬は積極的に自分で電流を止めることを学習しました。ところが、Bの部屋に入った犬は何をしても電流が止まらないので、電気ショックを受け続けました。
この後、別の部屋に犬を移動させてまた実験を行うと、驚きの結果が生まれたのです。
子どもの学習性無力感に影響する親の関わり
移動した部屋は、仕切りを飛び越えれば犬が逃げ出せる状態になっていて、先程と同じようにまた電流を流します。
最初の実験でAの部屋に入っていた犬は、電流が流れたらすぐに部屋の仕切りを飛び越えて逃げ出しました。
ところが、Bの部屋に入っていた犬は、何の行動もとらず、最初の実験と同じように電流を受け続けたのです。
この実験結果からわかるように「自分は何をやっても無駄だ」と学習してしまうと、行動を起こさなくなってしまうわけですね。
これが『学習性無力感』というものなんです。
そして、犬だけでなく人間も同じように、自分なりに頑張ったり精一杯やっているのに怒られたり、認めてもらえないことで「どうで僕なんかダメだ」「頑張ってもできるはずない」といった経験が『認知の歪み』へとつながってしまうわけですね。
ですから、子どもに対して親の関わり方は大きな影響を与えますし、子ども自身も早いうちから自分をコントロールする力を身につけることが大切ですよね。
「自分と未来は変えられる」という明るい展望を持てるために、子ども親もアンガーマネジメントやコミュニケーションスキルを学んでおくことが必須だと思います。
今年も引き続き講演や研修で、アンガーマネジメント、子どもの理解や関わり方、円滑なコミュニケーションなど、子どもから大人まで伝えていきますよー!
アンガーマネジメント、コミュニケーション、子育て
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