岡山コミュニケーション研修講演企画・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもへ共感していますか?
伝えることより、聴くことに力を注ぎましょう!
子どもへ共感する母親の姿に感動
先日、岡山市役所で引越し後の手続きを終えて、駐車場へ妻と移動していた時のこと。
背中に赤ちゃんをおんぶし、お姉ちゃんだろうと思われる幼い女の子の手を引いて歩いているお母さんを見かけました。
その女の子は、何やらいろんなことをお母さんへ言ってました。
何を言っているのかはよく聴き取れませんでしたが、お母さんの声はハッキリと聴きとれたんです。
「うんうん。そうだねえ。◯◯は~だよね。」
こんな感じでお母さんは女の子の言う言葉に、穏やかな表情で丁寧なあいづちを打っていました。
その微笑ましい親子の姿が、あまりにも素敵で思わず妻へ声をかけました。
僕「なあ、あのお母さん。背中に赤ちゃんおんぶしとって、そのうえ娘の手を引きながら、娘の言うことに穏やかに共感していてすげえなあー!」
妻「本当に偉いよ。でも、あれができていればもう子育ては充分なんじゃけどなあ。意外とできない親が多いんじゃ。」
子どもの気持ちへ『共感』することを、日ごろからやっていると、子どもの心は安定します。安定した心があるから、自分に自信も持てるし、いろんなことにチャレンジできるようになります。
それなのに、その逆の親が多いように感じるんですよね。
「もっとがんばれる!あきらめるな!」
「怠けるんじゃない!頑張りなさい!」
こうやって、頑張らせることばかりに必死な親。
「今忙しいから、後にして!」
「何バカなこと言ってるの!早く手を洗ってカバン置いてきなさい!」
子どもの言葉に反応しなかったり、否定する親。
これでは、子どもの心は安定するどころか、不安定になっていくばかり。
今回紹介したお母さんのように、子どもへていねいに向き合ってほしいですね。
親も教師も伝えるより聴くことを意識すればいい
これは親だけでなく、教師も同じです。
そのことについて、僕が教師時代にブログで書いていますのでご覧ください。
さて、今日からいよいよ12月。
世間もこの時期は慌ただしく忙しいと思いますが、私たち教員もまさに「師走」で成績処理やらでやることいっぱいなんです。
期末テスト前なので、子ども達の生活ノート(時間割や一日を振り返って書く日記のようなもの)へ目を通していると、
「テストめんどくさい。」
「テスト勉強いやじゃあ。」
「テスト勉強疲れた。」
といったことを書いています。
私も、毎日生徒が書いていることへコメントを残します。
「うんうん。だよねー!」
「先生も嫌だったよー。ファイトー!!」
「そうかそうか。がんばったなあ!!」
といった感じで、出来る限り共感するようなコメントにしています。
これが絶対にいいとは言い切れないのですが、長年教員をやってきて思うに、教員はついつい生徒を良くしてやりたい気持ちの一心で何かにつけて「指導」しようとします。まあ、それが教員の使命でもあるんですが。
でも、指導を子どもが受け入れる時って、結局その先生を信頼しているからこそ受け入れるのではないでしょうか?
そのためには、やっぱりまずは子どもに共感し受け入れることが基本だなあと。
「この先生が言うのなら、しゃあないなあ。」
と思ってくれるようになるんですよ。
教員と生徒という立場の違いはありますが、相手が子どもでも一人の『人間』として接することで、子どもは「先生は自分のことを認めてくれている」と思えるようになりますね。
子育ても教育も、特別なことをするよりも、すごく当たり前な人との関わり方の基本である『共感する』ということを心がけていれば、大半のことは上手くいきますよ。
伝えることより、聴くことを意識してみてください。
きっと、子どもは喜びますから。
あっ、これは大人も同じですよ。人間関係を作る基本です。
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