怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
『自分のことを認めていますか?』
僕は講演会でで、「子どもの短所を長所に変えて見てみましょう」ということがあります。
でも、もっと大事なことがあるんですよ。それは何だと思いますか?
自分の子育てに自信が持てないお母さん
それはズバリ!親が自分自身のことを肯定的に認めているってこと。
肯定的に認めると書くと、自分の良いところや長所がないと認められないって思われるかもしれませんね。
そういうことではなく、自分の短所や欠点、自分にできないことも全てまるごと受け入れるってことです。
子育ては評価されにくいこと。けれども、子どもの成長にとって親の関わりはすごく大事。
毎日毎日、子どもに関わっていると「果たして私の子育てって、これでいいのか?」と疑問に思うこともいっぱい出てきます。
「あ~、今日も子どもへ怒りすぎた」
「部屋の片づけが今日もできなかった」
自分のできていなことのほうが、気になって自己嫌悪になってしまったりしますよね。
さらに、他のお母さんを見ていたら、自分よりすごく立派な子育てをしているように見えることもあるようです。
以前、子育ての座談会したときにこんなことを言われたお母さんたちがいらっしゃいました。
「周りの親御さんたちやお子さんたちを見ていたら、我が子のできないことが気になってしょうがない」
「子育てのヒントを得ようと、いろんなお母さんたちと話せる場へ行ったりしていたが、そこへ来られている人たちの話を聞いていると我が子にはできていないことばかりで、行くたびにつらい気持ちになった」
こうなると、自分自身を責めてしまったり、不満を子どもへぶつけてしまったり。そんな自分にまた嫌になる・・・。悪循環ですよね。
親が自分を認めることが子どもを認めることになる
だからこそ、前回書いたように『リフレーミング』を自分自身にしてみましょう。
「あ~、今日も子どもへ怒りすぎた」
➡子育てに一生懸命に取り組んでいるからだ
「部屋の片づけが今日もできなかった」
➡片付け以外では、大事なことを忘れずにやれた
完璧な人なんていませんし、子育てを完璧にこなすなんて無理!
だから、自分自身へ「私はよく頑張ってる」と言い聞かせていいんです。
そのためには、『できないこと』に注目するよりも『できていること』に注目することが大切。
それはごくごく当たり前のことに注目すればいいですよ。
「今日も一日仕事へ行って帰ってこれた」
「子どものお弁当作れた」
自分にとっては毎日のルーティンでも、それは健康だからこそできることであったり、やったことのない人からすれば、すごいことなんです。
僕は中学校教師だったとき、毎日授業をさぼる生徒の対応に追われる日々だった経験があります。
何をやっても、成果らしいことが見えてこない。上手くいかないイライラを家に帰って出してしまう日々。
でもよく考えれば、「こんな状況でも俺は毎日仕事を休まず行けて、よく頑張ってるじゃん!」って思ったものです。
こうやって、自分で自分を認めていく。完璧を目指さなくていい。
不完全こそが、人間そのものの姿。それを受け入れることが大切だと思うんです。
こういう考えかたができなければ、我が子の不完全さを受け入れることができなくなりますから。
「もっと頑張りなさい!」と子どもの『できないこと』ばかりへ注目して、次から次へと要求を突き付けていってしまうんですよ。
だから親は、『自分のことを認める』ということが大事なんです。
これもトレーニング。今日から自分の『できていること』に注目してみましょうね。
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